ThinkPad X4x系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 15:53 UTC 版)
「ThinkPad X」の記事における「ThinkPad X4x系」の解説
ThinkPad X4xは、sシリーズの販売終了以来空白になっていたコンパクトモバイルクラスのラインナップを埋めるべくリリースされた。日本市場を強く意識して軽量さとコンパクトさに重点が置かれている。1.8インチHDDと発熱の少ない低電圧CPUの採用や、メモリをマザーボードに実装し、空きスロットを1つのみにするなど、小型軽量化を最優先した割り切った設計が特徴である。一方、性能面ではこれによる代償も少なからずあり、価格帯も上昇したため、X40のリリース後もX31は併売され、X41とX32は同時期にリリースされるなど、X3x系とは棲み分けがなされていた。 LCDとキーボードはX3x系と同じサイズを維持しつつ、筐体のフットプリント縮小、薄型化を進めており、X3x系より標準バッテリ(X40の場合)装着時で約400g軽量化している。一方、この軽量化は、標準バッテリの容量削減、低電圧版以下のCPUを前提としたCPUヒートシンク、冷却ファンの簡素化、ノースブリッジ統合グラフィックス、1.8インチHDDの採用によるところが大きい。特にHDDは、実質的に日立グローバルストレージテクノロジーズの1.8インチHDD(IDEコネクタ)専用であり、性能的には同時期の2.5インチHDDより見劣りのするものである。これらをどう捉えるかでX4xの評価は分かれる。 X41はチップセットをFSB533MHzとDDR2-533(PC2-4200)のデュアルチャネルメモリーに対応した i915GMS Express + ICH6M に刷新したものであるが、メモリアクセス速度やグラフィック性能などが向上した反面、バッテリ駆動時間は約21%の短縮(扁平4セル標準バッテリ装着時のカタログ値で3.2時間→2.5時間)を招いており、上位モデルでは標準バッテリが8セル大容量のものになっている。これに対しX3x系では、最終モデルのX32でも i855PM + ICH4M が踏襲されている。主にチップセットによる発熱の増加に対し、冷却も見直されている。バッテリ駆動時間の大幅短縮の結果、併売が前提のX32に加え、X40も引き続き販売されることとなった。 X41 TabletはX41をベースとしたタブレットPCであり、IBMのPC事業がレノボに売却されてから初のXシリーズのリリースとなった。 ラインナップ X40:i855GMチップセット搭載。CPUは超低電圧版または低電圧版のPentium M 1.0GHz - 1.4GHz、 Pentium M 713 - 753, 718 - 778。 X41:i915GMS Expressチップセット搭載。CPUはPentium M 758, 778。 X41 Tablet:i915GMS Expressチップセット搭載。CPUはPentium M 778。
※この「ThinkPad X4x系」の解説は、「ThinkPad X」の解説の一部です。
「ThinkPad X4x系」を含む「ThinkPad X」の記事については、「ThinkPad X」の概要を参照ください。
- ThinkPad X4x系のページへのリンク