容量効率の向上
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 23:50 UTC 版)
「NT File System」の記事における「容量効率の向上」の解説
Windows NT 3.51からサポートされたファイル圧縮をNTFSもサポートしている。LZNT1アルゴリズム(LZ77の変種)を使用したファイル単位での透過的な圧縮をサポートし、ディスクの空き領域を増加させることができる。ただし、4 KiBを超えるアロケーション ユニット サイズでは圧縮機能を利用できない。 加えて、スパースファイルもサポートする。ファイルの一部が0で埋められている場合、クラスタ単位で0で埋められている領域をスキップし、ディスク容量を節約する。これはデータベースのハッシュテーブル ファイルや仮想マシンの仮想ハードディスク ファイルなど大部分が0で埋められているファイルで効率よく働く。 NTFSには小さなファイルをファイルのメタデータと一緒にMFT内に収める機能がある。これはアロケーション ユニットを割り当てない事による若干の容量面のメリットとユーザーデータの読み取りにメタデータとは別のI/Oを必要としない速度面のメリットがある。 ファイル数は少ないが巨大なファイルを格納したいと思うなら、最大2048 KiB のアロケーション ユニット サイズを選択できる。これにより、断片化の問題、管理領域とデータ領域の比率など、ファイルシステム性能を左右する問題を解決する。 NTFS圧縮やスパースファイルの使用、極度の断片化によるエクステント リストを使い切ってしまう状況に対応するためのオプションが有り、これの使用によって規定では1 KiBのファイルレコードを4 KiBまで増加させることができる。副次的な効果としてMFT内に収められるユーザーデータも増加する。 なお、2010年時点でのNTFSの実装では、クラスタ数は232-1までとなっている。このため、16 TiBを超えるボリュームは、4 KiBを超えるアロケーション ユニット サイズを指定しなければならない。サポートされているアロケーション ユニット サイズは2048 KiB (Windows 10 バージョン1703、Windows Server 2016までは最大64 KiB)までである。したがって、NTFSボリュームは8 PiBまでの制限がある。また、OSのバージョンと容量によってはシャドウ コピー(英語版)機能に制限がある。
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