ラケットボール
歴史と沿革
ラケットボールは、アメリカのYMCAでテニスとスカッシュのコーチをしていたジョー・ソベック氏によって1947年に考案されました。1970年代にアメリカで爆発的に普及し、日本でも1971年に東京と神戸のYMCAにコートが作られました。
1980年には現在の日本ラケットボール協会が設立され、全日本選手権やジャパンオープンなど日本各地での競技大会の開催や、審判講習会の開催、世界選手権への選手の派遣など、ラケットボールの普及活動を本格的に開始しました。設立当初はわずか3コートだったのが、今では全国で約100施設、300コートを超え、約30万人の愛好者を擁するまでになりました。また、競技レベルの進歩も著しく、2年ごとに開催される世界選手権では40カ国を超える参加国中、アメリカ、カナダ、メキシコに次ぐ強豪国として注目されるまでになっています。
競技方法
ラケットボールのコートは、四方を高さ6.1m、幅6.1m、奥行き12.2mの壁で囲まれた四角い部屋です。ラケットは長さ約56cm、重さは200~300gとテニスよりも短くて軽く、ボールは直径約6cmのゴム製のよく弾むものを使用します。ウエアーはTシャツやポロシャツに短パンが一般的ですが、比較的自由に好みのファッションで楽しむことができます。また、プレーの際には目を保護するためにアイガードを着用します。
ラケットボールは、2人(シングルス)もしくは4人(ダブルス)の選手が交互にボールを前の壁に打ち合う競技です。まずサーバーがサービスゾーン内で床に落としたボールを直接前の壁に打ち、コートの中央に引かれたショート・ラインより後ろのコートにサーブを入れます。レシーバーはサーブをワンバウンドもしくはノーバウンドで前の壁に打ち返します。あとはお互い前の壁にボールを打ち合います。
ボールが床にツーバウンドしたときや打ったボールが前の壁に届かなかったときはアウトオブプレーとなります。サーブ権を持ったプレーヤーがラリーに勝つと1点入り、負けるとサーブ交代となります。試合は15-15-11点の3ゲームマッチで行なわれ、2ゲームを先取すれば勝ちとなります。スカッシュと似ていますが、違いのひとつとして、ラケットボールは壁、床、天井の6面をフルに使うことができます。
競技の特徴
- 誰でも楽しめる
テニス、バドミントン、スカッシュなどのラケット競技と比べて、ラケットが短いためボールに当てるのが簡単です。初心者でも簡単にプレーをすることができ、始めたその日からゲームを楽しむことができます。 - 短時間で十分な運動量
時間あたりの運動量・消費カロリーは非常に多く、20分程度のプレーで十分な運動量となります。運動不足のビジネスマン、体重を気にしている女性にとっては格好のシティ・スポーツといえます。 - 天候に左右されない
室内スポーツなので、天候や時間を気にせずプレーできます。最近ではラケットボール・コートが設けられているリゾートホテルもあり、雨で屋外スポーツができなくてもプレーを楽しむ事ができます。 - 性別や年齢の差がない
性別や年齢を越えてゲームが楽しめます。速くて強いボールを打たなくても壁や床にあたる角度を考えてボールをコントロールすれば、簡単に相手を負かすことができます。
固有名詞の分類
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