ベルリン最後の希望とは? わかりやすく解説

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ベルリン最後の希望

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 09:50 UTC 版)

ヴァルター・ヴェンク」の記事における「ベルリン最後の希望」の解説

1945年4月21日アドルフ・ヒトラーフェリックス・シュタイナー親衛隊大将ベルリン北方より包囲していたソビエト赤軍第1白ロシア方面軍司令官ジューコフ)に攻撃するよう命令下した(その一方で南は第1ウクライナ方面軍司令官イワン・コーネフ)に包囲されていた)。当時ヒトラーお気に入りであったシュタイナーシュタイナー戦闘団率いてジューコフ相対していたが、防戦一方であった。シュタイナー戦闘団歩兵部隊主幹であり、戦車をほとんど所有しておらず、ベルリン救援行って将兵無駄な消耗することを望まなかった。結局シュタイナー命令拒否しそれどころソビエト赤軍包囲されつつある自らの軍団全滅避けるために撤退することを希望した4月22日シュタイナー撤退したため、第12軍ベルリン救援最後望みとなったヴェンクエルベ川アメリカ軍対峙であったが、東に進撃しベルリンの南に滞在する第9軍司令官テオドール・ブッセ)と共同ベルリン包囲しているソビエト赤軍攻撃するよう命令された。一方ベルリン北方第41装甲軍団司令官ルードルフ・ホルステ)は、北からソビエト赤軍攻撃するよう命令された。ただし、第41装甲軍団シュタイナー戦闘団消耗し疲弊仕切った部隊から送られてきたものだった4月23日ヴェンク第12軍将兵向かって語りかけた。 「諸君にはもう一度苦労してもらわなければならない。すでにベルリンドイツ問題なのではない、戦闘ソビエト赤軍から民衆を救うことが諸君責務である。」 当時第12軍工兵であったハンス・ディートリヒ・ゲンシャーはこのとき、「忠誠責任、そして連帯感。」だったと記述しており、攻撃参加したシャルンホスト師団大隊長は「東でイワンロシア人を指す)どもと戦うための急行軍だ。」と書いている。 第12軍配下第20軍団による予想外攻撃ベルリン包囲しているソ連軍驚愕し混乱起こした第12軍所属第20軍団果敢にベルリン方面進撃行い30kmほど前進したが、ソビエト赤軍の強い抵抗にあい、ポツダム近郊停止した一方第9軍は、ベルリンへはほとんど前進できなかった。4月27日深夜までにソビエト赤軍は再びベルリン包囲しベルリンは完全に孤立無援となった1945年4月28日ハンス・クレープス参謀長は、総統官邸からヴィルヘルム・カイテル国防軍最高司令部総長最後電話をした。クレープスは、救援48時間以内到着しないならば、すべてが灰塵化すだろうとカイテル話したカイテルは、ヴェンクブッセ強く働きかける約束した4月28日の夜、ヴェンク総統官邸内のドイツ国防軍最高司令部に、第12軍全面においてソ連軍押し戻されたと報告した第12軍ポツダム守備隊シュプレー軍集団司令官ヘルムート・ライマン)との一時的な接触確立することが精一杯であった第12軍第9軍からの支援がもはや期待できず、ベルリン救援事実上不可であった4月29日夕方遅くクレープスアルフレート・ヨードル国防軍作戦部長に「即座に報告せよ。第一にヴェンク軍の所在位置第二攻撃開始時間第三第9軍所在位置第四に、第9軍突破する正確な場所。第五ルードルフ・ホルステ軍の所在位置。」と無線連絡した。4月30日早朝には、ヨードルクレープス答えた。「第一にヴェンク軍は、シュヴィロー湖の南で進撃停止第二に、ベルリンへ進撃続行できない第三に、第9軍はほとんどが包囲されている。第四に、ホルステ軍は守備手一杯である。よって、当方からのベルリン救援あらゆる場所において継続不可である。」 ベルリン救援するヴェンク試み実行不可になりつつあったので、ハルベ山岳地帯第12軍を動かす計画変更された。そこで、ヴェンク第9軍ポツダム守備隊残存接触する予定であったヴェンクは、できるだけ多くベルリン避難民西側への脱出ルート提供したかったのである当時捕虜規定について定められていたハーグ陸戦条約ソ連調印していなかった為、ソ連への降伏想像を絶するものになる想像されていた)。 ヴェンク攻撃最深部で、メッセージ送った。 「こちら避難路確保しつつ待機中、急がれたし。」 連合軍の攻撃にもかかわらずヴェンクは、エルベ川対岸米軍による占領地域に比較スムーズに第12軍第9軍残存兵と多く避難民送り込んだヴェンク軍が確保した避難路最大250,000人の難民第9軍最大25,000人の将兵を含む)がソ連進撃よりも前に米軍占領区へ逃げることができたと考えられている。

※この「ベルリン最後の希望」の解説は、「ヴァルター・ヴェンク」の解説の一部です。
「ベルリン最後の希望」を含む「ヴァルター・ヴェンク」の記事については、「ヴァルター・ヴェンク」の概要を参照ください。

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