ベルリン救援とは? わかりやすく解説

ベルリン救援

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/01 04:42 UTC 版)

ルードルフ・ホルステ」の記事における「ベルリン救援」の解説

1945年4月22日アドルフ・ヒトラーベルリン北部防衛していた第3SS装甲軍団フェリックス・シュタイナーベルリン救援に来ないことを知り激怒していた。そこでヴィルヘルム・カイテルアルフレート・ヨードルベルリン包囲しているソビエト赤軍ドイツ残存兵力をぶつけるというプラン提案したが、これはヒトラー激怒抑えるためのものであった。もしこの作戦成功したならば、ドイツ軍の攻撃ベルリン救い出しソビエト赤軍足を止めることになるものであったわずかな可能性の中で、ヒトラーはこの無茶な作戦実行するよう命令したホルステはこの到底実現不可能な考えられない防衛作戦一端を担うことになったヒトラー計画ではエルベ川アメリカ軍対峙している第12軍司令官ヴァルター・ヴェンク)が正反対方向転進ベルリン救援することになっていた。第12軍は本来、ベルリン西方西側連合軍を防ぐために新設されていたが、ソビエト赤軍進撃のため、東部戦線西部戦線接触間近となっており、第12軍今や東西両方から包囲される寸前であった計画では第12軍東へ進撃しベルリン南方第9軍司令官テオドーア・ブッセ)と合流し第12軍ポツダム方面から、第9軍ベルリン南方向からそれぞれ包囲突破することになっていた。 第12軍目標ポツダム近郊フェルヒを走るアウトバーンで、ホルステもその計画一翼を担うことになっており、彼が率い第41装甲軍団ベルリン北西攻撃することになっていた。ホルステ国防軍最高司令部総長カイテル旧知の仲であり、ナチス・ドイツ最終期でも信頼されている将校一人であった第41装甲軍団展開しているエルベ川全域押し戻されていたが、シュパンダウオラーニエンブルク反撃開始することになっていた。ホルステできるだけ打撃力与えるためにシュタイナー部隊から第25装甲擲弾兵師団第7装甲師団を第XLI装甲軍団移動させることになっていた。 第12軍の突然の転進思わぬ攻撃受けたベルリン包囲中のソビエト赤軍混乱した第12軍士気高くベルリンへ若干進撃成功しが、ポツダムソビエト赤軍の強い抵抗会い、そこで進撃停止した。しかし、ホルステブッセベルリンへ進撃行っていなかった。4月27日遅くソビエト赤軍ベルリン包囲完了ベルリン孤立無援となった4月29日夕方遅くハンス・クレープスアルフレート・ヨードル国防軍作戦部長に「即座に報告せよ。第一にヴェンク軍の所在位置第二攻撃開始時間第三第9軍所在位置第四に、第9軍突破する正確な場所。第五ルードルフ・ホルステ軍の所在位置。」と無線連絡した。4月30日早朝には、ヨードルクレープス答えた。「第一にヴェンク軍は、シュヴィーロー湖の南で進撃停止第二に、ベルリンへ進撃続行できない第三に、第9軍はほとんどが包囲されている。第四に、ホルステ軍は守備手一杯である。よって、当方からのベルリン救援はあらゆる場所において継続不可である。」 2日後5月2日ベルリン防衛軍司令官ヘルムート・ヴァイトリング無条件降伏したためベルリンでの戦い終了した。このベルリン救援作戦実質行われかったに等しく、たとえ実行したとしても将兵武器足りず、またその目的限定的であり、最終的には何も得ることはなかった。 ヴェンクハルベの戦いにおいて西方退却した第9軍合流し西側将兵避難民を逃がすことに尽力したホルステ5月8日捕虜となり、1947年釈放された。

※この「ベルリン救援」の解説は、「ルードルフ・ホルステ」の解説の一部です。
「ベルリン救援」を含む「ルードルフ・ホルステ」の記事については、「ルードルフ・ホルステ」の概要を参照ください。

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