フィードフォーワード投射とフィードバック投射とは? わかりやすく解説

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フィードフォーワード投射とフィードバック投射

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/08 04:07 UTC 版)

意識に相関した脳活動」の記事における「フィードフォーワード投射とフィードバック投射」の解説

感覚入力対す応答行動多く非常に速く一時的で、定型的で、無意識的である (Milner and Goodale, 1995)。これらは皮質による反射的な行動であると考えることが出来てんかん複雑部分発作の際などに見られるような自動化され複雑な行動形作るような急速でいくらか定型化された応答として特徴付けられる。これらの自動化され応答は、時にゾンビ行動 (zombie behaviors) と呼ばれ (Koch and Crick 2001)、感覚情報 (または、イメージのようなそれらの反映) の広くより非定型的な面によりゆっくりと対処し適切な考え応答決定するのに時間要するような、遅く目的的な意識的モード対照的である。このような意識的モード無ければ、めったに無い出来事対処するための大量異なゾンビモード必要になってしまう。 ヒト多く動物区別される特徴として、私達自分自身での生存可能にするような広範囲に渡る行動プログラム生まれながら持たない点がある ("生理的早産" (physiological prematurity))。この問題対処するため、私たち無類学習能力を持つ。すなわち、模倣調査によって意識的にこのようなプログラム獲得する一度意識的に獲得し十分な訓練積めば、これらのプログラム私達アウェアネス領域背後実行されるように自動化されることもある。ベートーヴェンピアノソナタ演奏する優れた運動能力カーブの多い山道でオートバイ乗るのに必要な感覚運動調節能力がその典型的な例である。このような複雑な行動意識最小化または停止した上で実行可能な十分な数の下位プログラムがあって初め可能になる事実意識的なシステム自動化されプログラムにいくら干渉を及ぼすこともある (Beilock et al. 2002)。 進化的見地からすると定型的自動化され様式急速に実行される自動化された行プログラムと、より複雑な行動考え計画するのに時間要する若干遅いシステム両方を持つことは明らかに合理的である。後者側面意識主要な機能1つであろう皮質における視覚ゾンビモードが主に頭頂葉にある背側皮質視覚路使用している可能性あるよう思える (Milner and Goodale, 1995)。しかし、少なくともある状況下において、頭頂葉活動注意効果腹側皮質経路起こすことで意識影響を及ぼすことが出来る。視覚意識的モードは (V1 以降の) 初期視覚野と特に腹側皮質経路強く左右される複雑に思える視覚処理 (例えば、雑然とした自然背景の中で動物を見つけるような) はヒト大脳皮質において、130から150ミリ秒の間に起き (Thorpe et al. 1996, VanRullen and Koch 2003)、これは眼球運動意識的知覚起きるには遅すぎる。加えて眼球前庭反射などの反射はもっと急速な時間スケール発生している。このような行動網膜からV1V4、IT野、前頭前皮質へと伝わる純粋なフィードフォーワードの活動電位の波によって仲介され、(実験室での典型的な条件下では) ボタン押しコントロールする脊髄運動ニューロン作用するという考えは非常に合理的である。基本的な情報処理がフィードフォーワードであるという仮説は IT 野の細胞見られる選択的応答要する時間短時間 (約100ミリ秒) であることによって非常に直接的に指示される反対に意識的な知覚には、新皮質前部から後部感覚皮質への大域的なフィードバックを経るような (Crick and Koch, 1995)、閾値越えるまでに時間要する、より持続的反射され神経活動が必要であると考えられている。この時、持続的な神経活動頭頂葉前頭前皮質前帯状皮質視床前障の他に、短期記憶複数のモダリティーの統合計画発話意識強く関係する他の処理を支え関連した構造へと急速に伝播して行く。伝播競合によって複数知覚同時に起きることや強く表現されることが防がれている。これは意識のグローバル・ワークスペース理論核心となる仮説である (Baars 1988, Dehaene et al. 2003)。 簡単に言うと、視床-皮質系急速だ一時的な神経活動は、意識的な感覚無しでの複雑な行動可能にする。一方意識広範囲皮質-皮質フィードバックによる持続的で、良く組織化され神経活動を必要とすると推定される

※この「フィードフォーワード投射とフィードバック投射」の解説は、「意識に相関した脳活動」の解説の一部です。
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