グプタ文字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/01 06:05 UTC 版)
グプタ文字 (後期ブラーフミー文字) |
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類型: | アブギダ |
言語: | サンスクリット |
時期: | 4世紀頃–6世紀 CE[1] |
親の文字体系: | |
子の文字体系: | シャーラダー文字 悉曇文字[2][3] チベット文字[4][5] カリンガ文字 バイクシュキ文字 |
姉妹の文字体系: | パッラヴァ文字 カダンバ文字 シンハラ文字 トカラ文字 |
Unicode範囲: | 割り当てなし |
注意: このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 (IPA) を含む場合があります。 |
ブラーフミー系文字 |
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ブラーフミー 前6世紀-前3世紀- |
グプタ文字(グプタもじ、デーヴァナーガリーサンスクリット: गुप्तलिपिः、英: Gupta script)とは、4世紀から6世紀にかけて繁栄した北インドの王朝グプタ朝で用いられていた、ブラーフミー文字の一種のこと。6世紀以降、グプタ朝の衰退と分裂に伴い、文字もシッダマートリカー文字、ナーガリー文字等に分裂・派生していくことになるので、グプタ文字はちょうど、そうした北インド系の文字の直接の祖と言える位置づけになる。
概要
グプタ文字は、これ以降に派生していく様々なインド系文字とは異なり、いまだ「ブラーフミー文字」と呼び得るほどに、その原型をちゃんと留めている。したがって、紀元前5世紀前後にアラム文字を転用する形で生まれ、マウリヤ朝でアショーカ王碑文などにも使われたブラーフミー文字が、インドにおいては、600年以上~1000年近くに渡ってほぼそのままの形で、保存・継承・使用されてきたことになる。
そんな「ブラーフミー文字」の一種に過ぎないグプタ文字が、なぜわざわざ特筆されるのかというと、グプタ朝においては、バラモン教(ヒンドゥー教)や法典、文学、科学にまつわる文献の内容的進歩や編纂によって、文献・文字資料が大量に残されている[6]という点と、ちょうどこの直後に、このグプタ朝・グプタ文字の成果を基盤としつつ、北インド系文字が様々に分裂・派生していくことになる、その直前の「末期・晩期ブラーフミー文字」に相当する、「橋渡し・転換点」としての時代性・歴史的立ち位置ゆえである。
文字
字体
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他の字体との比較
前の時代のブラーフミー文字との比較。
脚注・出典
- ^ Salomon, Richard (1998). Indian Epigraphy. p. 32
- ^ “Epigraphy, Indian Epigraphy Richard Salmon OUP”. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
- ^ Handbook of Literacy in Akshara Orthography, R. Malatesha Joshi, Catherine McBride(2019), p.27
- ^ Daniels, P. T. (January 2008), Writing systems of major and minor languages
- ^ Masica, Colin (1993). The Indo-Aryan languages. p. 143
- ^ グプタ文字とは - コトバンク/世界大百科事典 (平凡社)
関連項目
- グプタ文字のページへのリンク