クリエーションとアーティスティック・コラボレーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 04:40 UTC 版)
「ロンシャン (フランスの企業)」の記事における「クリエーションとアーティスティック・コラボレーション」の解説
ロンシャンの製品は、1950年代・60年代にフランス映画、特にジャン・ギャバンの映画に登場した。 アートとブランドの関係は、1970年代に有名な仏露アーティストのセルジュ・マンジィスキのデザインによるリミテッドエディションシリーズを発表した時から継続している。1971年にマンジィスキは、バッグにレザーパッチワークを加えた。ロンシャンはこの発明で、最初に一流アーティストとのコラボレーションの世界に参入したレザーグッズブランドのうちの一社となった。それ以来、特別な製品のデザインやブティック開設の際に、アーティストたちとのコラボレーションが続いている。 2004年に、ロンシャンは独立デザイナーのトーマス・ヘザーウィックとのコラボレーションを開始。ヘザーウィックは、まずベストセラーとなったジップ・バッグをデザインした。長いジッパーがバッグを構成するハンドバッグである。ジップ・バッグの成功により、ヘザーウィックがロンシャンのニューヨーク旗艦店のデザインを担当することになった。 2004年と2005年には、トレイシー・エミンがロンシャンのラゲージをパーソナライズ。トレイシー・エミンは、「Me Every Time」というメッセージを施したパッチワークのロンシャンバッグを実現した。 2005年以来ジェレミー・スコットは、ル プリアージュ®のスペシャルエディションを定期的に、そしてハンドバッグのシリーズを毎年デザインしている。 2008年には、ジャン=リュック・モーマンが手がけたLMシリーズの復刻版が販売された。 2009年には、ジェレミー・スコット、シャルル・アナスタス、デザインデュオBLESSが、フランス国内外のモードの新しい才能を発掘・支援するANDAM (フランス国立モード芸術開発協会)の20周年を祝うために協力。この機会に、各デザイナーはロンシャンのル プリアージュ®バッグのリミテッドエディションをそれぞれ実現した。「ル プリアージュ®は、クロワッサンやエッフェル塔と同様、フランスの象徴です。シックで洗練された、スタイリッシュなオールインワンです」とジェレミー・スコットは語った。 2005年~2015年にかけてジェレミー・スコットは、20スタイルのバッグを生み出した。毎年、ポップカルチャーなデザインの中から一つを応用させて、ロンシャンのル プリアージュ®に新しいルックを与えている。この10年でジェレミーは、宇宙のプードル、星座、クレジットカード、タイヤ跡などのモチーフを展開。ロンシャンとのコラボレーション10周年を記念した限定版のハンドバッグには、デザイナーにより「Wish you were here」と書き添えられたハリウッドからのポストカードが描かれている。 ケイト・モスは、初めてロンシャンの広告キャンペーンに起用された2005年から2011年までロンシャンのアイコンを務めた。ケイトは、初の起用広告キャンペーンから数年後、ロンシャンとのコラボレーションでハンドバッグをデザイン。 まず初めに、伝説のバッグに赤のラインを加える提案をした。こうして、トップモデルはロンシャンのアーティスティック・ディレクター、ソフィ・ドゥラフォンテーヌとの共同製作で、「ケイト・モス・フォー・ロンシャン」の名でバッグを発表し、2010年には、ケイト自身のハンドバッグ使いをベースにした全ラインナップを発売。ケイト・モス・シリーズは、ケイトの「シティライフ」を反映した12バリエーションに及ぶバッグで構成されている。ネーミングは、ソーホー、ラッドブローク、グロスター、グラストンベリーといった、ケイトのロンドンのお気に入りの場所から付けられた。 2011年に、ロンシャンは、デザイナーのメアリー・カトランズと共同してプリント トートバッグのラインナップを生み出した。「トロンプルイユ」のファブリックをフィーチャーしたバッグは、ベトナムの寺院と咲き誇る花々からインスピレーションを得た、大胆な色使いのワイルドなデザインである。メアリーは、2012年に新プリントのスペシャルハンドバッグ2点を創作。大きいトートバッグには、蘭、龍、珊瑚の装飾が施され、小さいトートバッグには、アジアン寺院と彼女の始発点でもあるNYカーネギー・ホールのエントランスを融合させた、カラフルなランタンと花々が散りばめられている。メアリーは、蘭とランタンをフィーチャーした、ル プリアージュ® ハンドバッグもデザインしている。 ロンシャンは、2014年にサラ・モリスとパートナーシップを組み、ル プリアージュ® ハンドバッグのリミテッドエディションを発表した。 2016年4月に、ロンシャンは、パリのサントノレ通りに面した由緒あるブティックの改修工事をスタート。工事中、ファサードは、アメリカのアーティスト、ライアン・マクギネスによる鮮やかで刺激的なアート作品「Mindscapes」で覆われた。 ロンシャンは、2017年に米仏アーティーストのヴァーラム・ムラチャンとコラボレーションを行う。 シェーン・オリバーは、2018年にプレタポルテとアクセサリーの「ロンシャン バイ シェーン・オリバー」コレクションを発表。ル プリアージュ バッグのアレンジに加えて、ロンシャンの他のモデルのデザインも手がける。 2020年9月のパリファッションウィーク中に、Longchamp はLePliageのバッグラインでポケモンとのコラボレーションを発表。キャラクターピカチュウは、ブランドの歴史を参考に、騎手爆弾で飾られているように見える。このブランドは、プレイヤーが仮想Longchampバックパックを使用してアバターをカスタマイズできるPokémon GOゲームにも存在する。
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