ガルスJ
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「ネオ・ジオンの機動兵器」の記事における「ガルスJ」の解説
『機動戦士ガンダムΖΖ』、および宇宙世紀0096年を舞台とする『機動戦士ガンダムUC』に登場。 地球圏侵攻に当たり、アクシズが戦力増強のために試作したMS群のひとつ。地球圏に散り散りになっていた旧ジオン系の技術者がアクシズへ合流して開発された機体であるため、それまでの主力であったガザ・シリーズよりもジオン系MSのコンセプトが色濃い設計となっており、ザクの系列に当たるとされるが、連邦系MSの技術であるムーバブル・フレームも導入されている。また、グフのような重装甲の近接戦闘用MSとして開発されたともいわれ、後方支援用のズサとの共同作戦も想定されている。陸戦用ともいわれるが、宇宙でも運用されている。 試作機はエンドラ内部で組み立てられ、マシュマー・セロによって初めて実戦運用がおこなわれ、高い操縦性とバランスのとれた性能から制式に量産化される。生産性は高いが、近接戦闘用の機体としては内蔵火器が多いため機体の大型化と重量の増加が欠点となり、ドライセンより性能が劣るとされる。 武装 ミサイル・ポッド 胸部両側に2連装ずつ装備。 フィンガー・ランチャー グフと同様に、左手の指先に5門内装。毎分260発。また、両腕は伸縮式のアーム・パンチ機構を備えているとされる。 エネルギー・ガン 携行武装で主兵装のビーム兵器。ほかの携行武装と異なり、グリップを水平にして使用する。それに平行して4連装のミサイル・ポッドを装備しているため、ミサイル・ポッド・ガンとも呼ばれる。なお、マシュマー機は携行していない。 ビーム・サーベル 劇中では使用しているが、設定画は存在せず、収納場所も示されていない。 劇中での活躍 『機動戦士ガンダムΖΖ』第2話で初登場。サイド1コロニー「シャングリラ」の居住区に移動したアーガマを追って、整備途中でコックピット・ハッチがないまま単機で出撃。ブリッジに取り付き無条件降伏を迫るが、ジュドー・アーシタが仕掛けた爆弾によりコロニー地表に落下。ジュドーが搭乗するΖガンダムと交戦するも、ビーム・サーベルで頭部を破壊され撤退。第3話ではトレーラーに載せられ、大量の酒瓶とそのケースで偽装されてアーガマの潜伏先付近まで移送され出撃。コックピット・ハッチが付いたものの、当初は閉まらずにいる。Ζガンダムを落とし穴まで誘い出すも自らも道連れにされ、宇宙での戦闘になるが、Ζガンダムの蹴りにより退けられる。落とし穴からシャングリラに戻り、幌をかけられトレーラーで帰還するが、その後はマシュマーがズサに乗り換えたため、登場しない。 本作中盤以降は量産され、宇宙と地上の各地で少数ずつ見られるようになる。終盤のグレミー・トトの反乱時は、ハマーン側の制式塗装の機体と、グレミー側の灰色の機体の両方が登場する。 アニメ『機動戦士ガンダムUC』では地上のジオン残党軍の戦力としてガルスKやマラサイとともに登場し、トリントン湾岸基地襲撃作戦に参加する。マラサイのビーム・ライフルを携行する。 漫画『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』では、ブランダムール隊の戦力としてリバウ、ガルスK、ドーベン・ウルフとともに配備されている。「袖」とコックピット・ハッチに装飾が施され、武装はエネルギー・ガンにシナンジュのロケット・バズーカの砲身を接続したようなものを携行する。パイロットはブランダムール隊最年少の構成員、タマキ・エトール准尉。 漫画『機動戦士Ζガンダム Define』では、宇宙世紀0086年に(マシュマー機と異なる)試作機が登場、胸部や腕部をはじめ各部の形状が若干異なる。新型MS開発工廠視察の際に元ギレン直属部隊のフェリシア・レイン中佐が希望して試乗、気に入り乗機にしたいと発言している。この際にビーム・サーベルを使用しているが、腰部側面のスカート裏側から射出されている。直後に反乱を起こした際にも搭乗し、ハマーンのキュベレイと交戦するが、コックピットを貫かれ敗北する。 デザイン ラフデザインは出渕裕、クリーンアップは岡本英郎で、当初の名称は「バオウ」であった。ただし、頭部の決定稿のみ出渕自身によるクリーンアップで、この段階まで「バオウ」の名が残っていた。 「ガルスJ」の名称はそれ以前に永野護が『ΖΖ』降板前にデザインしたものに先に付けられており(当初の名称は「サズ」であったとされる)、当時のMSデザインと離れたコミカルで特異なものであった。『コミックボンボン』で連載された漫画版『ΖΖ』では、このデザインのガルスJが登場する。
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