イスラム世界とヨーロッパでの中世におけるサトウキビとは? わかりやすく解説

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イスラム世界とヨーロッパでの中世におけるサトウキビ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 06:12 UTC 版)

砂糖の歴史」の記事における「イスラム世界とヨーロッパでの中世におけるサトウキビ」の解説

古代ギリシア人古代ローマ人砂糖知っていたという記録はあるが、食べ物ではなく輸入されとしてだけの使用であった例えば、1世紀ギリシャ人医師であるペダニウス・ディオスコリデスは、インドイエメンあたりで「アシからとれる"sakcharon"」というものが「膀胱腎臓痛み和らげるために服用される」と述べている。1世紀古代ローマ人であるガイウス・プリニウス・セクンドゥスもまた砂糖として描写している。 中世の間、アラブ人起業家インドから砂糖精製技術取り入れ、この産業広げた時として中世アラブ人砂糖製粉機砂糖精製機が取り付けられ大農園作ることもあった。熱帯原産であるサトウキビには、成長のためにも熱も多く必要である。人工灌漑使用により中世アラブ世界至る所サトウキビ耕作広まったサトウキビ最初9世紀頃から始まりシチリア首長国期として知られるうになるシチリア島アラブ支配下にあった時代から中世南ヨーロッパ広範囲育てられてるようになったシチリア島加えてそのときアル=アンダルスとして知られていたスペイン砂糖生産重要な中心地となった砂糖ヨーロッパ至る所輸出された。西洋著作砂糖消費に関する言及増えることからして輸入の量は中世末期にかけて増加した考えられる。しかしサトウキビ費用のかかる輸入品のままであった1415世紀の1ポンドあたりの価格は、この時代インド洋超えて運ばれてきたメース(ナツメグ)、ショウガクローブコショウなどの熱帯アジアから輸入されスパイス同じくらい高かった。 クライブ・ポンティングは、10世紀までには、まずメソポタミア、そしてレバント東部地中海にある島(特にキプロス)にサトウキビ栽培導入されたことからその普及調査した。ポンティングはまた、サトウキビ東アフリカ沿岸にも普及してザンジバルにまで到達したことについても言及している。 十字軍聖地への出征後、ヨーロッパ砂糖持ち帰った12世紀初めには、ヴェネツィアティルス近くいくつか獲得しヨーロッパへ輸出品とするため砂糖作る栽培地もうけたが、ヨーロッパ存在する他の甘味料蜂蜜だけで、砂糖はこれを補うようになった十字軍歴史記録したギヨーム・ド・ティール12世紀末に、砂糖を「最も貴重な製品であり、人が用い、健康を保つのに必須」だと書き記した。英語で最古砂糖記録13世紀末頃のものであるサトウキビ栽培は非常に労働集約的な産業であるため、ヨーロッパ砂糖生産者たちはしだいアフリカから強制的に連れてきた人々による奴隷労働依存するようになった1390年代により効率よくサトウキビ搾汁する機械開発されアンダルシアアルガルヴェ砂糖プランテーション拡大するようになったこうした動きはもともとはマデイラ諸島1455年始まったものであり、シチリアからアドバイザー迎え製糖工場投入する資本おおむねジェノヴァから来ていた。マデイラ諸島アクセスがしやすく、ヴェネツィア独占出し抜きたい強く思っていたジェノヴァフランドル商人引きつけられ、1490年代までにマデイラ諸島キプロス島優る砂糖生産を誇るようになったバレンシアのあたりではカスティーリャ王国砂糖プランテーションで、アフリカから連れてこられた奴隷働かされていた。

※この「イスラム世界とヨーロッパでの中世におけるサトウキビ」の解説は、「砂糖の歴史」の解説の一部です。
「イスラム世界とヨーロッパでの中世におけるサトウキビ」を含む「砂糖の歴史」の記事については、「砂糖の歴史」の概要を参照ください。

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