アジア系フェミニズムとは? わかりやすく解説

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アジア系フェミニズム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/12 16:37 UTC 版)

ミツエ・ヤマダ」の記事における「アジア系フェミニズム」の解説

ヤマダ最初詩集収容所ノート』を発表するきっかけとなったのは、アルタ英語版)との出会いであったアルタ1969年オークランド米国初のフェミニスト出版社「シェイムレス・ハシー・プレス(恥知らずあばずれ出版社)」を設立した詩人である。ヤマダそれまでに「靴箱いっぱいの詩」を書いていたが、収容所体験描いたものであり、発表するつもりはなかった。これを読んだアルタ高く評価され1976年に『収容所ノート』として刊行された(1998年ラトガース大学出版局から第2版刊行された)。同出版社1989年解散するまでにヤマダのほか、パット・パーカー(英語版)、ヌトザケ・シャンゲ(英語版)、スーザン・グリフィン(英語版)の4人のフェミニスト詩人劇作家世に送り出した(すべて処女作刊行した)ことで知られるアジア系女性作家団結して活動する必要がある考えたヤマダは、1980年に同じオレンジ郡に住む中国系アメリカ人作家とともにオレンジ郡多文化女性作家団体結成した1981年には中国系アメリカ人作家のネリー・ウォン(英語版)とヤマダ活動紹介するドキュメンタリー映画ミツエネリーアジア系アメリカ人詩人』が制作された。これはアリー・ライト(英語版)と夫のアーヴィング・サラフ12ドル全米人文科学助成金受けて共同制作した映画で、アメリカ映画ビデオ・フェスティバル、香港映画フェスティバル台湾映画フェスティバル上映されPBS公共放送サービス)でも放映された。このほか、ネリー・ウォンとともに1966年社会主義労働者党から分離して結成され革命的フェミニズム政党自由社会党(英語版)の党員であった中国系アメリカ人女性詩人のマール・ウー(英語版)、日系二世歌手振付師ノブコ・ジョアン・ミヤモトらと活動を共にした。 ヤマダ作品発表したアジア系アメリカ人女性作家アンソロジーとして、『私たちが織る織物』、『センネンボク種まき』、『アジア系アメリカ人作家3人が語るフェミニズム』などがある。『センネンボク種まき』はキッチンテーブル (有色人女性出版社)(英語版) から刊行されたが、この出版社は、1980年に、当時エマーソン大学黒人女性文学担当していたバーバラ・スミス英語版)がオードリー・ロード提案受けて設立したものであり、1988年ヤマダ第2作砂漠行』を刊行したのもキッチンテーブルである。本書収められた詩「棍棒」は、妻を大きなこけしで殴る夫の暴力ドメスティック・バイオレンス)を描いた作品として当時は非常に衝撃的であり、こうした点でヤマダ作品は、キンバリー・クレンショー英語版)が1989年提唱した人種・民族宗教国籍階級性的指向性自認などが多層的に交差するインターセクショナリティ概念先取りするものとされる。 さらに、こうした運動の一環として本務校サイプレス・カレッジで女性学プログラムコーディネーター務めるほか、1981年から82年までカリフォルニア州立大学ロングビーチ校女性学講師83年シカゴ大学多文化女性研究所研究員87年にピッツァー・カレッジ(英語版)(カリフォルニア州クレアモント)の客員詩人務め合衆国民族文学研究会(英語版) (MELUS) などの学術誌文芸誌に寄稿している。 一方アムネスティ・インターナショナル (AI) の活動にはすでに1960年代から関わっていたが、1987年から91年までAIアメリカ合衆国理事会員を務め1991年にはジュネーヴスイス)で開催され女性人権に関するAI国際会議横浜開催されAI国際評議員会議に参加したヤマダ教員作家として学生若手作家に対して、「最悪なのは受動性隠れたままであってならない立ち上がって自分存在示してほしい」、「重要なのは書き続けること」、「ほんとうに自分気持正直に書くこと」と励まし続けている。 2019年8月24日第3作フルサークル』がカリフォルニア大学から刊行され、これに合わせて全米日系人博物館朗読会が行われる。

※この「アジア系フェミニズム」の解説は、「ミツエ・ヤマダ」の解説の一部です。
「アジア系フェミニズム」を含む「ミツエ・ヤマダ」の記事については、「ミツエ・ヤマダ」の概要を参照ください。

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