岩木山の登拝行事とは? わかりやすく解説

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岩木山の登拝行事

名称: 岩木山の登拝行事
ふりがな いわきさんのとはいぎょうじ
種別1: 風俗習慣
保護団体名: お山参詣保存会
指定年月日 1984.01.21(昭和59.01.21)
都道府県(列記): 青森県
市区町村(列記): 青森市弘前市黒石市五所川原市東津軽郡西津軽郡つがる市中津軽郡南津軽郡平川市北津軽郡
代表都道府県 青森県
備考 旧暦7月末日8月15日
解説文: 我が国では、古来山容秀麗農林漁業などと深いかかわりを持つと考えられる霊山名山の類が人々信仰対象となり、特色ある山岳信仰各地展開してきた。
 岩木山対す信仰は、津軽地方人々の間に広くかつ深く定着しており、「お山参詣」、「ヤマカゲ」などと呼ばれ旧暦七月末日から八月十五日の間に村落地区等の単位集団登拝が行われる。
 お山参詣準備は、その年の豊凶の状態や地域によって若干相違はあるが、一般的に村落信仰集団単位に約十日前からはじめられる。奉納する長大御幣個人用御幣をはじめ、五色墨書した幟などは、精進潔斎して仕上げられる参詣者の着る白装束胴着ももひき手甲脚絆足袋などを新たに用意することもある。また、出発までお供え用の餅をつく
 旧暦七月末日村落内の先達伴われて、供物持ち御幣・幟持ち囃子方勢揃いし村人見送られ出発。とくに、数メートルにもおよぶ長大な幟を、回し布で捧持し、三メートルもある御幣高くかかげ、笛・太鼓かなでる登山囃子合わせてサイギサイギ……」の呪文唱えながら道中続ける。正午前後岩木山百沢鎮座する岩木山神社参道到着整然と社前進み供物御幣・幟等を奉納、さだめられたヤド休憩する
 一行は、八月一日御来迎を拝むべく、夜中ヤド出発する登山口岩木山神社に近い百沢口を利用する場合が最も多い。登拝者は、楼門脇の禊場で身を浄め、「サイギサイギ……」の呪文唱えながら、坊主コロバシ・鼻くくりなどの難所経て錫杖【しやくじよう】清水呼ばれるところで身を浄め種蒔苗代というところで豊凶占い山頂達する。御来迎拝み携行御幣御神酒の類を御室奉納する。しばし登拝できた満足感にひたり、下山して登拝の無事を岩木山神社報告するそのあと無事登拝を終えた喜びをバダラ(バッタラ)踊り表現しながら帰途につく
 この登拝行事は、村落内の古老先達集団拝するという形でなされ、幼少期初登拝するのをよしとされているほか、途中種蒔苗代豊凶年占行い御室神前大騒ぎし下山にあたって五葉松一枝折って帰るなど、よく古風とどめている。収穫感謝生業の無事を祈り家内安全を願う地域的特色ある信仰行事一つとして重要である。



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