『仮面ライダーX』関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 21:35 UTC 版)
出演経緯 当時所属していた富士企画という事務所には子供番組で活躍する俳優が多くいた関係で、『鉄人タイガーセブン』のオーディションに参加。しかし、落選してから数ヵ月後のある日、朝までバイトしていた速水は事務所の社長から「仮面ライダーの主役を募集してるから今日東映に行くぞ」と言われ、まったく信用できずに眠い顔で社長とともに出掛けた。行き着いた東映本社の喫茶店にいたのは平山と阿部の両プロデューサーだった。「またオーディションを受けるのか」と思っていたところ、通常、特撮新番組の主演俳優を決めるために何十人もの俳優達が集まるが、そこには速水しかいなかったという。後年になってわかる話だが、平山が次の主役選びに悩んでいたところ、こんな子がいるよと見せられた写真が速水だけだったらしく、この面接は本人がどういう人物かを見るためのものだった。 仮面ライダーシリーズはバイクアクションが売り物だが、この面接で「バイク免許を持っているか?」と質問された際、実は当初オートバイの免許を持っていなかったにも拘らず、「任せてください! 元暴走族(実際はそうではない)ですから!」と受かりたい一心で答えてしまい、主演が決まってすぐに教習所に通ったという。 その後、同席していた社長と平山がいなくなり、阿部と2人だけになった時に「次の仮面ライダーは君で行こうと思う」と案内された部長の渡邊に主役決定を言い渡される。それと同時に、当時名乗っていた三崎令二から現在の芸名に変更となった。この改名に関して、“ちょっと若さ全開で自分にはカッコよすぎる”と思ったが、周囲にそう呼ばれていくうちに次第に馴染んでいったという。他に芸名に関しては、ライダーに選ばれてマスコミから取材を受けるようになったが、大映時代のことを聞かれるようになって当時の芸名は伏せるように頼んでいた。 前作『仮面ライダーV3』の放送はクランクイン前に1度だけ観たが、主演が誰か知らなかったため、ライダーマン役の山口暁が主役と思っていた。クランクイン前の撮影会で原作者の石森章太郎から仮面ライダーXの武器や能力について直接説明を受けたが、第1話の台本が完成前だったためにちんぷんかんぷんだった。 撮影開始後 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}所属事務所の社長[要出典]と内田所長らが「今度の主役を徹底的にしごけ!」とスタッフたちに命じたため、現場では厳しい扱いを受けていた。速水は初めて生田スタジオに出向いた際、彼らに誰一人として口を聞いてもらえずに冷たくされたがゆえにとても驚いたそうである。 第3話のGOD戦闘工作員をバイクで追跡中に銃で撃たれるシーン終了時に自分のバイクが足に引っかかってケガを負うも、スタッフは早々に撤収して誰一人として助けてくれなかった。その後、2カ月ほどは痛みが取れなかった。これを受け、“自分はライダーなのだ! 怒るなどもっての外だ!”と必死で本当に激怒しそうな自分を抑え込んでいた。 このため、人気シリーズの主演に選ばれて新芸名「速水亮」までもらったが、「ケガをすれば即刻主役交代となる」との覚悟の上でアクション主体の演技の中でスタッフになめられまいと、「命綱なしで吊り橋からぶら下がる」「真冬の川に飛び込んで心臓麻痺を起しかける」など、変身前のアクションは危険なシーンもほとんど吹替えなしで演じ切った。 また、高所恐怖症であることを彼らには黙っていて、一度よみうりランドの高さ数十メートルの鉄塔上での立ち回りで、殺陣師の高橋一俊に「手すりを飛び越えて外に出てくれ」と指示された時はさすがに断ったそうである。 これによって、当初スタッフとうまく馴染めなかったが、撮影開始1カ月後にようやく「立花藤兵衛」役の小林昭二が共演者に加わってからはやりやすくなったという。小林から自身の出番がない時でも「今回の芝居はここが良かった」と演技のアドバイスを受け、「本当に頼りがいのある“おやじさん”そのものだった」と語っている。また、小林との思い出の1つが食事であり、よくその時に良く芝居談義にわき、登場の仕方を勉強すると良いなどアドバイスを受けたという。小林からは市川右太衛門の登場の仕方を勉強しろと徹底された。 アポロガイスト役の打田康比古とは同年齢で仲が良く、出演していた速水がスタッフと打ち解ける方法を伝授してもらった。その方法とは「一緒に飲みに行く」ことで、撮影当初はスタッフに馴染めなかった速水がこの助言を受けてスタッフ全員を誘って飲みに行くと、翌日から一同態度が一変したという。それからというもの、速水は彼らに「速水ちゃん」「亮ちゃん」で呼ばれるようになり、撮影の方も円満にやれるようになり、当時釣りに凝っていたので一緒にスタッフと共に撮影で訪れた海岸で一緒に釣りをするまでになったという。それまで打田は両者の間に割って入り仲介していた。 また、速水は当時笹塚に住んでいたが、偶然にも打田の家と近かったため、お互い暇な時には麻雀などをやったり、一緒にジムでトレーニング行ったりしたそうである。近年は自身が還暦を迎えたこともあり、打田との再会を待ち望んでいる。 ヒット作であった前作『V3』に代わって主演を務めたことで、なにかと前作と比較されてプレッシャーがあったという。 「X」役を振りかえり、自身の幸せな結婚とその後の飛躍となったため、ライダーには恩があるとして、「ヒーローはもう一度チャレンジしてみたいですね」、「ライダーの仕事なら断らないよ」と答えている。 番組終了後のエピソード 週刊誌で「仮面ライダー 不倫」と題して報道されたことがあり、これには「参った」と語っている。この際、宮内と仕事が一緒になった際に「勘弁してくれ!」と呆れられた。 自宅で仕事で使う台本などを置くための本棚のスペースがなくなってしまったため、『仮面ライダーX』の台本は処分して持っていないそうである。 『仮面ライダー (スカイライダー)』で客演した際は、『X』から時間が経っていたことから変身ポーズに照れを感じ、ポーズを早めてしまい殺陣の岡田勝に怒られたという。
※この「『仮面ライダーX』関連」の解説は、「速水亮」の解説の一部です。
「『仮面ライダーX』関連」を含む「速水亮」の記事については、「速水亮」の概要を参照ください。
- 『仮面ライダーX』関連のページへのリンク