生薬 生薬と医薬品

生薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 04:02 UTC 版)

生薬と医薬品

日本において、生薬は、医薬品医療機器等法によって医薬品として扱われるものと、食品として扱われるものの2種類に分類される。前者の製剤化されたものは生薬製剤であり、後者は健康食品である。

日本の医薬品医療機器等法では、生薬も医薬品として扱っており、ヨーロッパでもドイツなどでは医薬品である。一方、アメリカ合衆国では『薬局方』に生薬が収載されているにもかかわらず、生薬から精製した有効成分は医薬品として認めるものの、その原料である生薬自体は医薬品として認めていない。そのため、生薬を指して未精製薬 (Crude Drug) と呼び表したり、民間伝承で用いられる場合などでは「薬用ハーブ (herbal medicine)」と呼び表すことも多い。

日本における公定医薬品書である『第15改正日本薬局方』(2006年)では、生薬と生薬製剤および漢方エキスが「生薬等」に収載されており、『薬局方』に記載された方法で検定したものが医薬品として使用される。すなわち、生薬のすべてが『日本薬局方』で認められているわけではない。

ヨーロッパでは、伝統生薬製剤の欧州指令によって、医薬品として認可されている生薬製剤がある。ヨーロッパでは医薬品と扱われる一方、日本ではサプリメントとして販売されているものがある。

日本では、20世紀からの生薬製剤に加え、日本国外で一般用医薬品として利用されている西洋ハーブの生薬製剤を、日本で一般用医薬品として承認申請する際に、2007年平成19年)より、海外のデータを利用して承認申請を省略できることが認められた[6]。これにより2011年(平成23年)には、足のむくみを適応とした、赤ブドウ葉乾燥エキス混合物(新有効成分)配合の医薬品が初めて承認された。

また、健康食品として扱われているため外国からの個人輸入も多く、成分や濃度もさまざまであり、ブラックコホシュを調査した例では、近縁種を誤って錠剤にした例も確認された。[7][8]


  1. ^ a b 漢方ですこやか生活 日本漢方製薬製剤協会、2019年9月21日閲覧。
  2. ^ a b 花輪寿彦 2003, pp. 286-288.
  3. ^ a b c 馬場篤 1996, p. 4.
  4. ^ a b c d 陳維華ほか原著、木村郁子ほか翻訳『薬対論』南山堂、2019年、2頁
  5. ^ 小山幸伸「薬種」『日本歴史大事典 3』小学館2001年
  6. ^ “【厚労省】西洋ハーブ製剤の承認申請‐海外データ活用を容認”. 薬事日報. (2007年3月28日). http://www.yakuji.co.jp/entry2615.html 2015年10月1日閲覧。 
  7. ^ 第43回生薬分析シンポジウム食品と医薬品の境界
  8. ^ DNA配列情報を利用したブラックコホシュ国内市場品の基原鑑別
  9. ^ 富山大学和漢医薬学総合研究所民族薬物研究センター民族薬物資料館






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