煎じ薬とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 薬学 > > 煎じ薬の意味・解説 

せんじ‐ぐすり【煎じ薬】

読み方:せんじぐすり

生薬煎じた飲み薬煎薬(せんやく)。

「煎じ薬」に似た言葉

煎じ薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/27 04:44 UTC 版)

十全大補湯の煎じ薬(生薬)

煎じ薬(せんじぐすり)は、生薬を水で数十分煮出して作る、液状の飲み薬のことである。薬液を作るための生薬も「煎じ薬」と呼ぶことがある。漢方薬の世界では特に湯液(とうえき)とも呼ばれている。

概説

漢方薬術のことを別名「湯液」というほどで、漢方薬の八割程度は、煎じ薬の形をしている。葛根湯桂枝湯など、「湯」とつく薬や、「飲」や「煎」とつく薬は煎じ薬である。漢方薬にはほかに、「丸」のつく丸薬、「散」がつく粉薬、「膏」がつく塗り薬、「雪」といって、口に含ませると自然に溶けて吸収されるものなどがある。「散」が付き、本来は生薬を粉にして服用する薬も、煎じて使用する例も多い。

近年は錠剤または顆粒状のエキス剤が用いられることが多くなったが、あえて煎じ薬を用いる漢方専門医も多い。これは、漢方薬においては、経口で摂取した薬効成分だけではなく、煎じているときの、強烈なにおいや、苦みや渋みが複雑に混ざった味も、効き目の一つとされていること、より適切な効果を狙って、患者の体質や状況に応じて生薬の配合を変更したり別の生薬等を加えるなどのことが行われるが、エキス剤ではそれが不可能なことによる。

薬の煎じ方

傷寒論』や『金匱要略』など、古典に記載されている薬の煎じ方は複雑で、水の中へ投入する薬味の順序が決められているものや、いったんいくつかの薬味を散じた後、かすを抜いてまたのこりの薬を煎じる「抔」というのがいくつもある。しかし現在はだいたい次のようにすればよいとされている。

まず土瓶を用意する。ない場合、家庭に普及しているアルマイトやステンレス、ほうろうなどのやかんでもよいが、銅や鉄製のものは生薬成分が変質するおそれがあるため使用してはならない。その中に水を三合と薬を入れ、やや強めの火で沸騰させ、その後は弱火にして、薬液が半分(一合五勺)になるまで煮る。できあがったら、すぐにかすを濾して別の入れ物に保管し、ぬるま湯程度の暖かさのものを食間に飲むようにする。

関連項目


「煎じ薬」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



煎じ薬と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「煎じ薬」の関連用語

煎じ薬のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



煎じ薬のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの煎じ薬 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS