ものづくり
団塊の世代が大量に定年退職を迎える「2007年問題」が迫り、技術の伝承に支障をきたすことが懸念されています。また、学生、生徒の理科離れ、ニート・フリーターの問題など、ものづくりを取り巻く環境は、安閑としていられないものがあります。将来に目を向ければ、わが国は人口減少時代に入り、産業界においても今後就労人口が大きく減少するという深刻な問題が待ち構えています。
わが国はものづくりを国の根幹として成り立っている国です。より品質を追求し、環境に配慮し、安全・安心な製品を世に送り出し続けなければなりません。「プロセス」と「プロダクト」の2つのイノベーション(革新的な技術開発)を同時に追求することによって、初めて競争の優位性を生み出すことができる(御手洗冨士夫日本経団連会長)。とりわけ産学連携と高度人材の育成には、国・経済界を挙げた協力体制が必要といえるでしょう。
「モノづくり推進会議」:は2007年4月に設立予定(事務局:日刊工業新聞社)。
共同議長には、トヨタ自動車の張富士夫会長、日立製作所の庄山悦彦会長、キヤノンの内田恒二社長、旭化成の蛭田史郎社長、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の牧野力理事長の就任内定。
(掲載日:2006/12/06)
ものづくり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/04 08:58 UTC 版)
![]() |
この記事には独自研究が含まれているおそれがあります。
|
ものづくり、あるいは物作り、ものつくりとは、物を作ること[1]。特に、熟練した技術者が極めて細かく巧みな物を作ること、小正月の行事で農作の飾り物を作ること(御作立)、田や畑を作ること、耕作[1]。1990年代後半から企業やマスメディアの間で急速に使われるようになった[2]。モノづくりとも表記される。
解説
「物作り(ものづくり・ものつくり)」は、日本の製造業とその精神性や歴史を表す。現在の日本の製造業の繁栄は、日本の伝統文化、固有文化に源を発するという史観である。大和言葉であるが、生産や製造を意味する言葉として盛んに使われるようになったのは最近のことである。
この言葉は、普通は製造業やそこで使われる技術、人々のことを指す。単純作業での製造ではなく特に職人などの手による高度な製造の場合にこういった表現を用いられることが多い。似たような言葉に生産技術や製造技術という言葉もあるが、これらは明治期に西洋のIndustrial Engineeringを訳した言葉であり、西洋文明から入ってきたというイメージを強く感じさせる言葉である。優れたものは海外から、という雰囲気がある。一方「ものづくり」は大和言葉である。あえて古い言葉を当てることで、日本における製造業の歴史性を強調する意図があり、この場合の「もの」とは鉄を意味するという説もある。
日本の製造業は海外から入ってきた技術だけで成り立っているのではなく、日本の伝統技術の延長上に現代の製造業がある、という認識で使われるのが「ものづくり」という言葉である。
ものつくり大学はこの考え方を多く取り入れているが、大学名はものつくりとなっている。
ものづくりの歴史
「ものづくり」は大和言葉であるが、生産や製造を意味する言葉として盛んに使われるようになったのは最近のことである。
1980年代以降、単純な製造作業の拠点は中国などに移り、おりしもITブームや財テクが流行り、日本の製造業には3Kに代表される工場で油にまみれる作業のネガティブな印象が強かった。しかし、1990年代後半から自動車産業を筆頭に、日本の製造業が復活を遂げた。そこで、日本の製造業が集約型単純労働ではなく、より高度で精神性の高い技術活動であるとの認識が生まれ、製造業をポジティブなイメージで捉える言葉として「ものつくり」という表現が使われるようになった。現在の日本の製造業の繁栄は、日本の伝統文化に源を発するという考え方である。[3]
1999年3月19日にものづくり基盤技術振興基本法が公布されると、企業やマスメディアの間でも広く使われるようになったのである。
企業における「ものづくり」
1990年代後半から、日本の製造業の強さは日本の伝統文化、あるいは固有文化に源を発するという考え方が広まった。そこで企業のポリシーを技術の高さではなく、より精神的、歴史的なもので表すことが広まった。最近よく見られる「○○ウェイ」というのがそれである。[4]
脚注
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
- ものづくり産業振興施策について - 経済産業省製造産業局
- ものづくり情報ナビゲーター - 日本商工会議所
- ものづくりニュース
- 大阪のものづくり情報と若者就職支援 TAEOE Web[リンク切れ] - 大阪府商工労働部雇用推進室
「ものづくり」の例文・使い方・用例・文例
- ものづくりのページへのリンク