海南島とは? わかりやすく解説

かいなん‐とう〔‐タウ〕【海南島】

読み方:かいなんとう

中国広東(カントン)省の雷州半島の南にある島。面積34000平方キロメートル1988年から海南省をなし、省都海口鉄鉱石産する。ハイナンタオ。


海南島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/03 06:45 UTC 版)

海南島
海南岛

海南島
所在地 中華人民共和国 海南省
座標 北緯19度12分00秒 東経109度42分00秒 / 北緯19.20000度 東経109.70000度 / 19.20000; 109.70000座標: 北緯19度12分00秒 東経109度42分00秒 / 北緯19.20000度 東経109.70000度 / 19.20000; 109.70000
面積 33,210 km²
最高標高 1840 m
最高峰 五指山
China Hainan.svg
プロジェクト 地形
テンプレートを表示
海南島
中国語 海南岛
文字通りの意味Hainan Island
発音記号
標準中国語
漢語拼音Hǎinán Dǎo
海南島の地形図
海南島の位置
1820-1875年の海南島の地図

海南島(かいなんとう、ハイナンとう、簡体字中国語: 海南岛拼音: Hǎinán Dǎo ハイナン ダオ)は、南シナ海北部に位置する中華人民共和国

概要

海南島は中華人民共和国海南省の大部分を占める。広東省雷州半島から、瓊州海峡を挟んで南方に位置する。東西約300 km、南北約180 kmで、面積は33,210 km2九州より1割程度小さい。人口は867万人(2010年)。東と南は南シナ海、西はトンキン湾に面する。台湾を除いた中華人民共和国の島の中では最大であり、世界の島の中では、ユージヌィ島ノヴァヤゼムリャ南島)に次ぐ第42位の大きさである[注釈 1]

古来から黎族(リー族)、苗族(ミャオ族)、壮族(チワン族)など少数民族が住む。

1950年4月30日、中国人民解放軍が島を占領して中華人民共和国の支配下に置かれる[1]。その後は広東省に属していたが、1988年に分離して海南省になり、同時に経済特区となって漢族人口が急増した。2010年に中国政府が「国際観光島」として大規模開発とノービザ・免税などによる観光産業の推進に乗り出すと、投機資金も流入して地価が急激に高騰した。別名、「中国のハワイ」。

2001年以降、毎年ボアオ・アジア・フォーラム世界経済フォーラムのアジア版)が開催されている。

地形

海南島の地形は複雑である。北部には台状の平地または起伏が小さい丘陵が広く見られ、その大部分は火山の噴火による玄武岩あるいは浅海に堆積した粘土層から構成され、標高はおおむね100mである。

中南部には高くて険しい山岳地帯がある。この山地を構成する岩石は、大部分が花崗岩である。山脈の配列方向は、対岸にあたる広東省の陸地の山脈とほぼ一致し、主として北東から南西に走っている。そのうち特に目立つ山脈は、東よりの五指山脈、中央の黎母嶺山脈、あるいは鸚哥嶺山脈、西よりの壩王嶺あるいは雅加大嶺山脈の3つの山脈である。これらの山脈の中では五指山が最も高く、なかでも中指山が最高で1,840メートルの標高があり、これは広東省で2番目の高峰である。

海南島の主要河川は、その多くが山脈の走向に沿って海に注いでいる。その他の河川は中央から四方へ奔流して海へとつながり、その水力資源は豊富である。全島を通じ海に注ぐ河川は大小154以上もあるが、そのなかで南渡河・昌化江・萬泉河の3河川が最も大きい。このほか北西部を流れる海頭渓・北門江・文瀾水や、南部の楽羅渓・寧遠河・陵水河・大陽河なども比較的大きな河川である。

気候および植生

北部が温帯気候、南部が熱帯気候に属する。

海南島は降水量に十分恵まれている。年降水量は1,500ミリメートル以上、東部では2,000 - 2,800ミリメートルに達するので、水稲さとうきび落花生などの栽培に適し、水稲は1年3作である。同時にここではゴムアブラヤシ胡椒コーヒーノキサイザル麻レイシ竜眼ココヤシなどが盛んに栽培され、中国における熱帯・亜熱帯性作物の主要な産地となっている。また木材資源もきわめて豊富で、木材用樹木だけでも800種以上が存在する。

経済

海口市
三亜市

海南島の主要産業は農業で、輸出の大半を占める。省への昇格と中国最大の経済特区となったが、工業の発展は、水力に頼る電力不足のため機械や繊維など地方消費に止まっている。以前の未開の地は、今でもその自然を生かして観光が重要な産業であり、2009年12月に政府が国際観光都市化を宣言してから、特に不動産への投資が急拡大している。

資源

海南島は鉱産資源も多く、鉄鉱石タングステン水晶オイルシェールなどが知られている。良質の鉄鉱石を産出する石緑鉄鉱山は内外に知られ、海洋資源も非常に豊富である。楽東県の鶯歌塩田は中国南部最大の塩田である。

港湾

海南島北部の海口港は、南シナ海とトンキン湾間の良港で、南端の楡林港は山がちの岬に囲まれた湾の奥に位置し、中国南部における港運・海防上きわめて重要な港のひとつである。

軍事

複数の軍艦を係留できる軍港、及び原子力潜水艦を格納できる地下基地(中国人民解放軍海軍潜水艦第二基地)がある。[2] また北東部の文昌市には軍とも関係した大型ロケット発射場文昌衛星発射場がある。

交通

航空

船舶

鉄道

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ <参考> 世界のの面積順位 ⇒ List of islands by area より抜粋 (オーストラリア大陸の面積未満で、四方を水域に囲まれる陸地)
    第1位 グリーンランド

    第37位 九州
    第38位 台湾
    第39位 ニューブリテン島
    第40位 プリンスオブウェールズ島カナダ
    第41位 ユージヌィ島ノヴァヤゼムリャ南島)
    第42位 海南島
    第43位 バンクーバー島

出典

  1. ^ 岩波書店編集部 編『近代日本総合年表 第四版』岩波書店、2001年11月26日、377頁。ISBN 4-00-022512-X 
  2. ^  https://www.thedrive.com/the-war-zone/35837/image-shows-chinese-submarine-entering-mysterious-cave-facility-at-south-china-sea-base

参考文献

外部リンク


海南島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:38 UTC 版)

国鉄C12形蒸気機関車」の記事における「海南島」の解説

日本窒素肥料開発した石緑鉄鉱山から、積出港である八所港にあった海南の原鉄工場まで58.9 km専用鉄道ある日窒素海南興業石碌鉄道において、建設工事の頃から2両が使用されていた。1942年昭和17年)から1944年昭和19年)にかけて陸軍供出され、同鉄道使用されていた5両のD51形 (D51 621, 632 - 635) とともに太平洋戦争後の消息不明である。なお、1945年昭和20年)の海南島における日本軍から国民政府軍への引継資料にはC12形軍用鉄道に1両、石原産業田独鉄道に7両、日本窒素石碌鉄道に2両の計10両が残存していた旨が掲載されている。 ベトナムダラット保存されている131-428、元C12 119とされている、2008年 同じく131-428、排障器の設置や運転室改造がされている、2012年 幅広タイヤ使用して1 m軌間用に改造されている131-428、2011年 台湾動態保存されているCK1242008年 同じく動態保存されているCK124排障器除煙板特徴2007年

※この「海南島」の解説は、「国鉄C12形蒸気機関車」の解説の一部です。
「海南島」を含む「国鉄C12形蒸気機関車」の記事については、「国鉄C12形蒸気機関車」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「海南島」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



海南島と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「海南島」の関連用語

海南島のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



海南島のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
気象庁気象庁
©2025 Japan Meteorological Agency. All rights reserved.
なお、「気象庁 予報用語」には、気象庁の「気象庁が天気予報等で用いる予報用語」に掲載されている2009年11月現在の情報から引用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの海南島 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの国鉄C12形蒸気機関車 (改訂履歴)、中華人民共和国の河川の一覧 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS