完全変態とは? わかりやすく解説

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完全変態

読み方:かんぜんへんたい

昆虫成虫になる過程となり完全に姿を変える現象を指す語。カブトムシなどが完全変態を行う。

かんぜん‐へんたい〔クワンゼン‐〕【完全変態】

読み方:かんぜんへんたい

昆虫が卵・幼生のほかにさなぎの段階経てから成虫になること。チョウなどにみられる。→不完全変態


完全変態

英訳・(英)同義/類義語:Complete metamorphosis

昆虫の変態様式で、時期経過するもの。経過しない変態不完全変態
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現象や動作行為に関連する概念:  学習  孵化  完了行動  完全変態  実験  寄生  寛容原

完全変態

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/01 16:15 UTC 版)

完全変態(かんぜんへんたい、英:Holometabolism)とは、幼虫成虫という昆虫のライフステージ(変態様式)である。を挟んで幼虫成虫の形態は大きく異なる。完全変態は完全変態亜節共有派生形質である。幼虫と成虫の形態と行動は別々の活動に適応している。例えば幼虫の形質は摂食と成長に最大限効果を発揮するが、成虫の形質は移動、交尾、産卵に最大限効果を発揮する。いくらかの完全変態の種では幼虫が成虫との競争を避けるために別のニッチに存在する。完全変態する昆虫の一部は子を守り、給餌する。なお、昆虫における他の変態の様式には無変態不完全変態がある。


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完全変態

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 14:00 UTC 版)

変態」の記事における「完全変態」の解説

幼虫成虫になる際、いったん運動能力著しく欠いた(さなぎ)と呼ばれる形態をとり、から脱皮して成虫現れる。すなわち、 卵→(孵化)→幼虫→(蛹化)→→(羽化)→成虫 という段階を経るものを完全変態という。チョウハチハエ、カ、甲虫該当する。これらは、昆虫類中でも二畳紀以降出現した進化進んだ種族考えられる。なお、完全変態をする現生昆虫の中ではシリアゲムシが最も起源古い分類群と考えられている。昆虫類独自の形態で、他の動物には同様の形態見られない。 完全変態を行う種の幼虫は、成体と全く異なった形態を持つ場合が多い。いわゆるイモムシ型やジムシ型などの幼虫である。これらの形は、複雑な形態である昆虫本来の姿とはかけ離れ節足動物原初的形態に近い、単純な外見を示す。生殖のため配偶者求めて広範囲移動するのは成虫任され幼虫期はあまり動かず摂食成長専念するという特化した生活様式適応しているとされるまた、幼虫成虫では生活の場所や食物が全く違う場合多く(例:幼虫地中木材中に住むが成虫地表樹上に住む、幼虫は木や草の葉食べるが成虫花の蜜を吸う、など)、この様性質限られた生活場所や食物を同じ種の成虫幼虫奪い合う事態避けるためには好都合であると考えられている。 多く場合成虫外観のみを象った鋳型のような姿をしており、このような姿のを裸(らよう)という。チョウ目成虫多く胴体比べて大き前翅後翅を持つが、ステージにおいては他の分類群のものと同様に翅が縮められ胴体側面密着した状態にあるため、形状一見しただけで成虫形状を知るのは難しい。ハエ目多く成虫とまるで似てないよう見えるが、これは彼らが蛹化の際脱皮せず、幼虫外骨格そのまま硬化して繭の代わりとなり、その内側で実際蛹化が行われているためである。 は短い糸を出して体を固定したり、土・排泄物・自ら吐き出した糸などによって繭(まゆ)を作ってその中に入ったりするものが多い。ほとんどあるいは全く動かず休眠しているように見えるが、その体内では、幼虫の体を構成していた諸器官食細胞働きにより一旦分解され幼虫期摂取し備蓄した栄養分用いて成虫の体を形作る基となる部位成虫原基」を中心に新しく形態形成が行なわれる。 完全変態:アゲハチョウ場合 幼虫 幼虫(終齢) になる直前幼虫 羽化直前 羽化した成虫

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