完全変態と不完全変態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 00:39 UTC 版)
昆虫は一般に幼虫と成虫で形をかえる。これを変態という。 詳細は「変態#昆虫の変態」を参照 トビムシ目など原始的な昆虫では幼虫も成虫も翅を持たず、幼虫と成虫とはほとんど姿が変わらない。これを無変態や微変態という。 それ以外の昆虫では、幼虫は翅を持たないものの、成虫になると翅が現れる。この時、幼虫の体の表面に翅の芽が出ているものと、翅の芽が体内にあって外から見えないものがある。 前者では、例えばバッタのように、幼虫の胸部背面に小さな羽の形があり、成虫への脱皮の際に翅が大きく伸びる。また、このような昆虫では、幼虫は成虫の構造と比較的よく似ていることが多い。このような昆虫の変態を不完全変態という。 後者では、多くの場合、幼虫と成虫は形が大きく異なる。例えばチョウのように、幼虫の背中には全く翅の形は見えない。実際には体内に翅の芽があるが、それが外に出るのは、成虫になる脱皮のもう1つ前で、この時、成虫の体を小さくまとめたような形になり、しばらくは餌も取らず、ほとんど動かないで一定時間を過ごす。この時期のことを蛹(さなぎ)といい、このような昆虫の変態を完全変態という。
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