Quake Engine
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/22 08:00 UTC 版)
クエイクエンジン(Quake Engine)とはファーストパーソン・シューティングゲーム、Quakeの為にid Softwareによって開発されたグラフィックエンジンである。同社による同系列のゲームエンジンは現在5世代目のid TECH5までリリースされているが、ここでは次世、次々世代代エンジンであるQuakeII、QuakeIIIエンジンと、DOOMの名を冠しているが、存在自体はQuakeエンジン系の後継となるDOOM3エンジンまでを紹介する。
- ^ a b c d e f g “ゲームエンジンで振り返るFPSの歴史(3)”. インサイド (2011年9月6日). 2020年6月6日閲覧。
- ^ “『Half-Life』ってどんなシリーズ?『Alyx』までの長く険しい「忍耐」の歴史を解説!【総力特集】”. Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト. 2020年6月13日閲覧。
- ^ “ゲームソフトインプレッション”. pc.watch.impress.co.jp. 2020年6月13日閲覧。
- 1 Quake Engineとは
- 2 Quake Engineの概要
- 3 QuakeIII Engine
- 4 DOOM3 Engine
- 5 外部リンク
Quake Engine
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 05:10 UTC 版)
「Quake Engine」の記事における「Quake Engine」の解説
1996年にリリースされた。id Tech 2とも呼ばれる。今までのFPSはDOOMのように「マップは3D、アイテムや敵キャラクターは2D、キャラクターの高低差とは無関係に攻撃がヒットする」というゲームシステムを用いて開発されてきた。しかし、Quake Engineは家庭用PCの性能の制約が厳しい1990年代後半において、「マップや敵やアイテムをフル3Dで描画し、当たり判定にキャラクター同士の高低差も考慮する」というゲームシステムを実現させた。まだ3Dに対応した家庭用グラフィックカード自体が出始めの頃で、高価で数少ない状況にあったにも関わらず、従来から行われていたCPUによるソフトウェアレンダリングの他に、CGワークステーションにおいて高品質な描画を実現していたOpenGLへの対応を行った点も先進的である。このOpenGLによる高品質な描画を体験するために、一部のQuakeプレイヤーがQuakeとセットで広告されていた3dfx社のVoodooという3Dグラフィックカードを買い求める結果になった。Quake EngineのゲームシステムとOpenGL対応によるグラフィック描画品質の高さは、1996年当時としては非常に先進的であるとの評価を受けた。 グラフィックスの特色としては、レイトレーシングによって事前に作成されたディフューズ(拡散)ライトマップを、マップ描画時にディフューズ(拡散)テクスチャとブレンド(モジュレート)する事によって、静的ではあるものの、リアルな照明表現を実現している。他の恩恵として、縦方向への視点移動と、その立体感を生かしたグレネードランチャーのような武器、マップ構成を可能にしたというのも特徴である。 また、このエンジンはDOOMエンジン以上に柔軟にできており、シングル/マルチプレイ用のトータルコンバージョンMODに限らず、Team Fortressのようにゲームシステム自体を変更してしまうMODにも対応していた事や、現在ではスタンダードになるTCP/IPプロトコルによるマルチプレイにも対応し、外部ソフトの助けや有料マッチングサービス無しに「電話代と電気代」だけでLAN対戦だけでなくオンライン対戦を可能にしたエンジンでもある。さらにネットコードを進化させたエンジンとして「Quake World」というMODも存在する。ただしサーバーブラウザは内蔵されていない。 現在GPLライセンスの元オープンソース化されている。 おもな採用例としては、『Hexen II』、『Heretic』、『Nexuiz』がある。 また、本エンジンをもとに改造した例としては、Valve Softwareの『ハーフライフ』で使用されたGoldsourceがあり、このエンジンはさらに改造を加えられ、Source Engineへと発展した。
※この「Quake Engine」の解説は、「Quake Engine」の解説の一部です。
「Quake Engine」を含む「Quake Engine」の記事については、「Quake Engine」の概要を参照ください。
- Quake_Engineのページへのリンク