NESによる復興とは? わかりやすく解説

NESによる復興

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 13:56 UTC 版)

アタリショック」の記事における「NESによる復興」の解説

1985年北米版ファミコンであるNintendo Entertainment SystemNES)の発売当たっては、ゲーム機抵抗感を持つ小売業者説得最大障壁となった日本におけるファミコン販売台数1984年時点44台と人気それほどでもなく、日本でもこれからMSXのようなホビーパソコン時代が来るとの憶測広がっており、ましてやホビーパソコン販売競争ピーク迎えていたさなかの北米小売りからは全く相手にされなかった。北米小売り大手トイザらス担当者が「任天堂VS.システム」を気に入ってくれていたため、NES北米発売までこぎつけたものの、ゲームだけでなく「BASIC使える」などの付加価値アピールせざるを得なかった。consoleゲーム機ではなくEntertainment System(エンターテイメントシステム)と命名されたのもそれが理由であり、小売業者求めに応じてR.O.B.ファミコンロボット)までバンドルして「ゲーム機ではない」ことを納得させたという。 マテルコレコゲーム機にはサードパーティ防止するプロテクト施してあった一方でアタリVCSプロテクト施されておらず、ハードメーカー許認可を得なくてもサードパーティ合法的に低品質ゲームソフトリリース出来たり、また違法な海賊版野放しになったことは業界教訓となったアタリVCSでは、低品質ではあっても一応は合法的なクソゲー」の他にも、例えば『カスターズ・リベンジ』(エロゲー)などといった違法なゲーム販売され全米ニュースとなったためにアタリにまで大量苦情来て、これもVCS評判落とした一因となったアタリショック再来を防ぐため、NESではハードウェアプロテクトが厳しくなり、カートリッジにロックアウトチップが搭載されようになったアタリショック以前発売され日本ファミコンには搭載されていなかったため、日本ではダビング機」(現代でいうマジコン)などと呼ばれる違法な機器出回り違法なエロゲー出た)。また、品質的にも厳しく管理されており、NESではサードパーティソフトに対して任天堂社内で「ロットチェック」と呼ばれる工程が行われ、任天堂制作ガイドライン適合しないソフトウェア販売はできなくなっている。NESゲームパッケージには、正規版であることと、高品質であることを証明するOriginal Nintendo Seal of Qualityと書かれたシールが貼られている。 高品質ゲーム保証するためにサードパーティ年間リリースできるソフトの数を制限するSeal of Quality」のシステムは、それでもクソゲーリリースされたり、ダミー会社作って作品リリースする会社現れるなどの回避例が一部にあったものの(有名な例では、原作者が「クソと言い切ったNES版メタルギア』と、これをリリースしたコナミダミー会社「ウルトラゲームズ」)、結果としてNESでは低品質ソフトウェアによる市場崩壊は起こらなかった。一方海賊版ゲームソフトは、1980年代後半から1990年代にかけて東南アジア南米大きな問題となったが、日本アメリカでは1980年代には著作権法整備されていたこともあり、プロテクトチップが搭載されていない日本版ファミコン北米版アタリVCSでも懸念されたほどの被害はなく、違法なエロゲーもすぐに販売禁止されている。 1985年にはファミコンNES)のキラーソフトとして『スーパーマリオブラザーズ』が発売され人気に火が付いた当初日本製ゲーム主だったNESも、1987年頃より北米サードパーティ続々参入し北米家庭用ゲーム市場1988年23ドル同年末の日本円で約2875億円)、1989年50ドル同年末の日本円で約7150億円)にまで達し、ようやくアタリショックからの復興成し遂げられた。 ここまでが、今日言われている「アタリショック=Video game crash of 1983」の概要である。この名称は「ニクソン・ショック」をもじったものである。ただし、アタリショック評価については「神話」が含まれていることを、ファミコン設計者である上村雅之指摘している。

※この「NESによる復興」の解説は、「アタリショック」の解説の一部です。
「NESによる復興」を含む「アタリショック」の記事については、「アタリショック」の概要を参照ください。

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