M1928/M1928A1とは? わかりやすく解説

M1928/M1928A1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 02:51 UTC 版)

トンプソン・サブマシンガン」の記事における「M1928/M1928A1」の解説

1928年アメリカ海軍でトミーガン採用計画するにあたりM1921に何点かの改良加えるように求めた。これに従い発射速度600発/分以下まで抑え平フォアグリップとカッツ・コンペンセイター標準的取り付けたモデル設計された。このモデル海軍M1928U.S. Navy, Model of 1928)として採用された。オート・オードナンス社では、合計して500丁(うち340丁は以前販売したM1921)のトミーガン海軍および海兵隊納入したM1928はかつてコルト社が製造したM1921改修する形で製造された。「M1921」の刻印末尾の「1」は上から「8」と打ち直されており、発射速度落とされ平フォアグリップとカッツ・コンペンセイター取り付けられている点を除けば市販されていた製品同等のものだった。オート・オードナンス社のカタログには、ネイビー・モデル(Navy Model)の商品名掲載されていた。一方陸軍では依然としてトミーガン強い関心示していなかった。1920年代後半アメリカ陸軍において、トミーガン騎兵科偵察車両や戦車乗員向けに限定調達されているに過ぎなかった。当時陸軍では騎兵歩兵共用としての新型自動小銃(後のM1ガーランド)の開発進められており、それを待たずトミーガン採用する必要性認めていなかったのである第二次世界大戦勃発後、M1928フランス軍イギリス軍スウェーデン軍採用された。フランス軍は3,750挺のM1928と3,000発の弾薬発注したイギリス軍ではコマンド部隊などがこれを使用したM1928納入価格1939年頃で$209現在の価格で$3,100程度希少となった現在では$20,000前後取り引きされている)だったとされ、オート・オードナンス社の経営状態好転したM1ガーランド採用後陸軍騎兵科ではM1ガーランドよりも軽量かつ高火力車両乗員向け装備相応しいとしてトミーガン再評価成された。1938年9月陸軍ではトミーガン調達区分限定調達から標準調達切り替えM1928A1Submachine Gun, Caliber .45, Model of 1928A1)の制式名称与えたM1928A1向けには20発/50発弾倉のみが支給されオプションとして市販されていた100弾倉重くかさばるとして採用見送られた。1939年6月陸軍はオート・オードナンス社とトミーガン950丁の調達契約結んだこの頃にはM1921としてコルト社が製造したトミーガン枯渇し、サベージ・アームズ(英語版)社による新規ライセンス生産始まったまた、アメリカ政府への供給加えて諸外国での需要増加しつつあった為、オート・オードナンス社はいくつかの自社工場設置している。陸軍および海兵隊新型自動小銃M1カービン短機関銃置き換えることを想定して調達数調整していたが、真珠湾攻撃を受け第二次世界大戦への参戦決定するM1928A1需要は一層と膨らみ調達数増加していった。実戦の中でその有用性証明されたこともあり、M1カービン短機関銃を完全に更新することはなかった。M1928A1アメリカ軍採用したほか、レンドリース法の元で連合各国広く供給された。総計562,511挺が生産され量産効果により1942年春には$70現在の価格で$880程度)まで調達コスト下がった1940年、サベージ・アームズにて軽量化生産効率の向上を目的とするアルミニウム製レシーバー実験が行われた。この際試作されたアルミ・トミーガンでは木製部品イーストマン・ケミカル製造したテナイト(Tenite, セルロース熱可塑性樹脂)製に改められていた。しかし、アルミレシーバ強度不足を解決することができず、最終的にプロジェクト放棄された。その後、M1の採用を受け、1942年4月25日からM1928A1は「準制式装備」(Limited Standard)と位置づけられた。調達自体同年秋に終了し正式な退役手続き1944年3月16日行われた

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