FIM Moto2世界選手権
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「エヌ・ティー・エス (金属機械加工)」の記事における「FIM Moto2世界選手権」の解説
代表の生田目將弘自身がオートバイロードレースの選手であった過去からレーシングバイクやレーシングカーへの思い入れは強い。現役選手時代は神奈川県のバイクショップで手伝いをしながらレース活動をしていた。選手として引退した後でも自動車産業に関わっていたいという気持ちがあり、そこで福島県の父親が経営していた実家に戻り家業の金属加工業を手伝った。生田目製作所から有限会社化(2001年)し、後に株式会社として法人化(2011年)したころ將弘は父の後を継ぎ代表取締役社長に就任。設備投資にも積極的で社屋、CAD/CAM、マシニングセンタや三次元計測機などの設備を充実させながら、難削材の切削術も高めていった。製品サイズ的にも自動車より手軽だという理由で加工請負をする製品も自然とオートバイ用の金属部品が多くなった。事業が安定してからはもともとの夢であった自身のレーシングバイクの車体設計に着手。2012年から2015年まで、自身が設計した「NTS NH6」を、全日本ロードレース選手権J-GP2クラスに参戦していた「Team Norick」に供給し、2013年にはチャンピオンを獲得した。実績と経験を積み上げ2016年から2017年には、FIM CEVレプソルインターナショナル選手権Moto2欧州選手権に「NTS Sportscode T.Pro」として活動の舞台を移し、2016年はアラン・テシェ(英語版)がチャンピオンシップ3位に、続く2017年にもスティーヴン・オデンダール(英語版)が同3位、尾野弘樹は同8位となった。 2018年からは社内にモータースポーツ部を新設するとFIMライセンスを取得し世界GPへの参入が特別に認められたことで、オランダを本拠地とする「RWレーシングGP(英語版)」と手を組み、FIM Moto2世界選手権にフル参戦を開始。2018年は、スティーヴン・オデンダールとジョー・ロバーツ(英語版)を起用し、オデンダールがチャンピオンシップ28位、ロバーツは同27位となった。 レース活動が活発化すると同時に三次元金属積層造形装置(Additive Manufacturing)の業務請負も増え、合計10台が本格稼働。東京大学生産技術研究所が軸となってすすめている東京大学CMIにおいてSMEメンバーとして理解を深めていった。 2年目の2019年は、2010年から2018年までのホンダ製600cc 4気筒4ストロークエンジンに代わりMoto2のワンメイクエンジンサプライヤーとしてトライアンフ製765cc 3気筒4ストロークエンジンに変更されたことを受け、新型マシン「N7T」を投入。チーム名のNTS RW Racing GPはそのままとし、オデンダールが継続、ロバーツに代わって2015レッドブルMotoGPルーキーズ・カップ(英語版)チャンピオンのボー・ベンドスナイデル(英語版)を起用した。なおオデンダールとは、成績不振を理由に第12戦イギリスGPを以て契約を解除し、第13戦サンマリノGPと第14戦アラゴンGPはシモーネ・コルシを、第15戦タイGPから第18戦マレーシアGPは、第1戦カタールGPから第3戦アメリカズGP(英語版)までオデンダールの代役として参戦し、翌シーズンから起用される予定だったイェスコ・ラフィン(英語版)を、第19戦バレンシアGPではトンマーゾ・マルコンを起用した。 3年目となる2020年はベンドスナイデルが継続し、オデンダールに代わってラフィンを起用する。N7Tを改良した「N7T2」を投入し、ベンドスナイデルが、第1戦カタールGPにおいて予選7位を獲得(決勝は11位)、第14戦バレンシアGPでは、Moto2参戦後最上位となる8位でフィニッシュした。なおラフィンは、原因不明の体調不良のために出場は4戦に限られ(決勝出走は3戦)、残りはドミニク・エガーターやピオトル・ビエシエキルスキ(英語版)を起用した。 4年目の2021年は、ベンドスナイデル、ラフィンともに契約を満了し、新たにハフィズ・シャーリン(英語版)とバリー・バルテュス(英語版)を起用。。2022年以降の同選手権からの撤退を発表。製造業に注力しパンデミックを乗り切る必要があると判断した。
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