DESKPOWERシリーズの発展・多様化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 16:04 UTC 版)
「FMV」の記事における「DESKPOWERシリーズの発展・多様化」の解説
Windows 98が発売される頃までは、FMV-DESKPOWERとビジネス向けFMVとでハードウェアデザインは筐体含めて共通化を行っていたが、SONYのVAIOシリーズによるPC/AT互換機市場への参戦等でユーザ嗜好の多様化や、PCのデザイン性が売上げへの重要なファクターとなり、次第にコンシューマ向けDESKPOWERは、独自の筐体・デザインとなりビジネス向けFMVと分離される。一方のビジネス向けのデスクトップPCブランドは「FMV-DESKTOP」といい、次第にコンパクト筐体がメインとなりながらも、他メーカーは既にやめてしまっているサービスコンセント付電源を採用し続けるなど、堅牢な企業向けPCとして現在もラインナップが展開されている。 販売形態としては、パソコン初心者向けを意識したために、イメージキャラクターに高倉健や木村拓哉を起用したり、ワープロソフト(Word)や表計算ソフト(Excel)など、多くのアプリケーションソフトをあらかじめインストール(プリインストール)して販売される方式が取られ、その後の各社のパソコン販売形態の基本となった。 かつてはワープロソフトと表計算ソフトの組み合わせを「一太郎+Lotus 1-2-3」・「OASYS+Lotus 1-2-3」・「Word+Excel」から選べるのも大きな特徴であったが、Microsoft Office 2000が発売される頃になると、FMVの大半はMicrosoft Officeシリーズをプレインストールするようになり、2010年現在ではプレインストールされるワープロ・表計算ソフトは「Microsoft Office 2010」のみとなっている。 現在ではハードウェアにも力を加えており、2005年夏シリーズでは業界初となる地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル放送のHD解像度での視聴・録画(デジタル3波対応のチューナーの搭載自体はNECが先行)、32インチの液晶画面を搭載するなど「デジタルテレビ」としての方向性を強く打ち出したモデルも登場した。 2006年秋冬モデルでは、インテリアに調和するシンプルなデザインの、真っ白なノートNFシリーズを発売。以後一番人気の商品となり、BIBLOの中核を担うシリーズとなっている。 2007年春モデルでは、テレビに繋いで使う、という新しいコンセプトを元に、FMV-TEO(テオ)シリーズを発売(同じ時期に、ソニーも同じ概念のVAIOを発売した)。また、6月にはコンバーチブル型WindowsPCでは世界最小(2007年5月現在)としながらQWERTY配列キーボードを装備したIntel Ultra Mobile Platform 2007準拠のUMPC「LOOX U」を発売。発売当初は注文が殺到し、注文から到着まで最大2カ月近くかかる場合もあった。 2008年夏モデルでは、ソニーのVAIO type L、NECのVALUESTAR Nに続く第3のボードPC「FMV-DESKPOWER Fシリーズ」が発表された。 同年11月には高齢者など、主にパソコン操作に不慣れな方にターゲットを絞り、使いやすさにこだわった「FMVらくらくパソコン」を発売。 2008年12月に発表された2009年春モデルでは、タッチパネル式のサブディスプレイ「タッチスクエア」(ノートPCでは日本初)、地上・BS・110度CSデジタル対応テレビチューナー(ノートPCでは日本初)、水冷システム(同社PCでは初)と3つの初搭載を取り入れた大画面ノート「FMV-BIBLO NWシリーズ」が発表された。 2009年夏モデルでは「FMV-BIBLO LOOX Mシリーズ」を発表し、ついにネットブック市場に進出した。 Windows 7を搭載した2009年秋冬モデルでは、「Windowsタッチ」対応の12.1型ワイド液晶を搭載したコンパクトホームノート「FMV-BIBLO MTシリーズ」、ネットブックより高機能を求めるユーザーに向けた「FMV-BIBLO LOOX Cシリーズ」、2009年度グッドデザイン賞受賞の12.1型ワイド液晶のビジネスモバイルノート「FMV-BIBLO Rシリーズ」の3シリーズを新たに投入した。また、「FMVらくらくパソコン」も新モデルを発表し、従来のノートブックタイプに加え、「Windows タッチ」対応の「FMV-DESKPOWER Fシリーズ」をベースにしたデスクトップタイプを新たに設定した。
※この「DESKPOWERシリーズの発展・多様化」の解説は、「FMV」の解説の一部です。
「DESKPOWERシリーズの発展・多様化」を含む「FMV」の記事については、「FMV」の概要を参照ください。
- DESKPOWERシリーズの発展・多様化のページへのリンク