DESQview の利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/07 15:46 UTC 版)
「DESQview」の記事における「DESQview の利用」の解説
DESQview は DOS 互換プログラムのほとんどをそれなりの性能と安定性で動作させることができた。また、インタフェースは学習が容易で簡単に使うことができた。 一般的なパーソナルコンピュータのキーボードには、コントロールキー、Altキー、シフトキーが備わっている。これらのキーは他のキーと同時に押下されることで意味を持つ。DESQview はデフォルトでは Alt キーが単独で押下されるのを監視している。Alt キーだけを押下すると、DESQview のメニューが表示され、プログラムの機能にアクセスしたり、新たなタスクを実行させたり、タスク間の切り替えをしたり、画面上のテキストに印を付け、そのテキストを現在のタスクへの入力としてペーストしたり、テキストウィンドウのサイズ変更や移動をしたりといった様々な機能を利用可能である。シフトと Alt を同時に押下すると、DESQview は一連のキー押下をマクロとして学習する。これにより、DESQview は個々のプログラムが使っているキーバインディングに影響を与えることなく、他のプログラムを実行できる。 DESQview は一部で人気となったが、Quarterdeck の努力にも関わらず、大人気とはならなかった。ビル・ゲイツを含めたマイクロソフトの人々は、DESQview や他の初期のGUI環境である VisiOn、GEM に多大な関心を寄せていたと言われている。 DESQview がその後も長く使われた用途として、マルチユーザ型電子掲示板 (BBS) がある。ハードウェアが最新でなくても安定したマルチタスクが可能で、複数の通信ポートの扱いが容易だったためである。当時のフリーあるいは低価格の BBS ソフトウェアは、シングルノードで動作するシングルタスクのDOSプログラムであった。通常、そのようなBBSソフトウェアは1度に1つしか動作できないが、DESQview を使えば同時に複数のプログラムを実行可能であり、最新のハードウェアでなくともマルチユーザ型のBBSを構築できたのである。
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