AV-8A/Cとは? わかりやすく解説

AV-8A/C

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 14:12 UTC 版)

ホーカー・シドレー ハリアー」の記事における「AV-8A/C」の解説

編隊組み飛行するAV-8A ヘリコプター揚陸艦から発艦するAV-8C アメリカ海兵隊は、ケストレルの3ヶ国共同評価試験には参加していなかったものの、その後アメリカ持ち帰った機体用いた評価試験には参加し同機注目していた。当時海兵隊ベトナム戦争戦っていたが、南ベトナム内で海兵隊戦った戦闘大部分30以内勝敗決しており、コールされてから10以内戦場上空到達できるCAS機は、海兵隊にとって理想的考えられていた。ハリアーは、ヘリコプター着陸ゾーン程度の場所があれば作戦可能で、150メートル程度滑走路でも作ればペイロードを相当に増やせるうえに、ヘリコプター揚陸艦からの運用も可能であった。 まず1968年7月の英航空機製造協会SBACエアショーアポ無し訪問した2人海兵隊テストパイロット試乗約束取り付けて2週間経たないうちに操縦開始し数ヶ月後には能力に関するレポート携えて帰国した1969年初頭には正式なテストチームがイギリス訪問して評価試験実施、その報告受けた国防総省海兵隊ハリアー採用承認し9月30日には予算議会通過して12月23日にはAV-8Aとして最初バッチ12機が発注された。初号機1970年11月初飛行行い翌年4月最初飛行隊VMA-513を編成した1972年1月から1974年6月にかけて、イオー・ジマ級強襲揚陸艦の「グアム艦上展開し制海艦コンセプトのための評価試験行った。そして1974年9月より、同艦にて作戦展開が開始された。 AV-8Aは社内呼称としてはハリアーMk.50とされており、基本的にハリアーGR.1Aと同様の仕様である。エンジン当初ペガサスMk.102(F402-RR-400)であったが、第2バッチ以降Mk.103(F402-RR-401/402)に換装された。また60号機以降は、航法システム短距離作戦重視した簡易型変更した射出座席も、当初はマーチンベイカー・タイプ9 Mk.1であったが、90号機以降米国製のステンセルSIIIS-3となった搭載兵装アメリカ軍制式装備変更されサイドワインダー運用にも対応したが、30mmアデン砲は海兵隊お眼鏡適ったため、残された。ただし当初、30mm砲弾艦上搭載することは許されず、陸上でしか補給できなかった。 海兵隊は、6回にわけて、102機のAV-8Aと、8機の複座型TAV-8Aを導入した。このTAV-8Aは社内呼称としてはハリアーT.Mk.54とされ、T.Mk.4に準じる機体にAV-8A後期型同様のアビオニクス組み合わせたものであった。この時マクドネル・ダグラス社はハリアーライセンス生産獲得し国内製造計画したが、採用数が110機と少なかったため実現しなかった。しかし、この契約が、後にマクドネル・ダグラス社の主導によって、ハリアー全面的に改設計した発展型であるハリアー II開発へと繋がる素地になる。 このハリアーIIに繋がるAV-8A後継機の開発計画1970年代には本格化するが、その戦力化までの中継ぎ措置として、1978年よりAV-8Aの近代化改修開始された。これがAV-8Cで、飛行時間延長やAN/ALR-45F RWR搭載、AN/ALE-39チャフ/フレア・ディスペンサー搭載機上酸素発生装置(OBOGS)、秘話装置付き通信装備追加などが行われた。量産改修60機が計画されたが、実際に改修されたのは47機で、1979年から1984年にかけて改修された。その後ハリアーII配備伴って1986年よりAV-8A/Cともに退役開始され、AV-8Cは1987年2月、TAV-8Aも同年11月運用終了した

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