ALH 84001とは? わかりやすく解説

アラン・ヒルズ84001

(ALH 84001 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/14 02:41 UTC 版)

アラン・ヒルズ84001
Allan Hills 84001
ALH 84001
ALH84001の実物
種類 エイコンドライト
分類 火星隕石
斜方輝石岩英語版
成分 カルシウム斜方輝石岩、クロム鉄鉱マスケリナイト英語版、富炭酸塩
衝撃変成 B
風化分類 A/B
発見国 南極
アメリカ合衆国(探査)
発見場所 南極横断山脈東端 アラン・ヒルズ英語版
座標 南緯76度55分13秒 東経156度46分25秒 / 南緯76.92028度 東経156.77361度 / -76.92028; 156.77361座標: 南緯76度55分13秒 東経156度46分25秒 / 南緯76.92028度 東経156.77361度 / -76.92028; 156.77361[1]
落下観測 なし
落下日 1万3000年前(推定)
発見日 1984年12月27日
総回収量(TKW) 1930.9 g
プロジェクト:地球科学Portal:地球科学
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アラン・ヒルズ84001Allan Hills 84001、略称:ALH84001[1])は、南極大陸で採取された、火星起源の隕石の破片。内部から細菌のような生命体化石らしきものが確認され、地球外生命の痕跡ではないかと取り沙汰されたが、現在に至るも結論は出ていない。

来歴

1984年12月27日、南極隕石探査(ANSMET)プログラムの現地調査チームによって南極横断山脈東端のアラン・ヒルズ英語版で発見され、当時の重量は1.93kgであった[2]。同チームが採取した7,000個以上の隕石の中の1つであり、NASAによると、ALH84001は今から約36億年前に火星で溶岩から生成された岩石であり、1,300万年前から1,600万年前に小惑星が火星に衝突した際に、破片として宇宙空間に飛散。そして1000万年以上にわたって宇宙空間を漂流した後、約1万3000年前に地球に落下したと推定されている。

これらの時期は、放射年代測定であるサマリウム-ネオジム法、ルビジウム-ストロンチウム法、カリウム-アルゴン法放射性炭素年代測定を用いて推定された[3][4]

生物形態残骸の可能性

ALH84001に含まれる鎖状構造(電子顕微鏡画像)

1996年、NASAのデイヴィッド・マッケイ博士は『サイエンス』で論文『Search for Past Life on Mars: Possible Relic Biogenic Activity in Martian Meteorite ALH 84001(火星での古代生命の探索:火星隕石ALH84001中の生物活動の名残の可能性)』を発表し、ALH84001には微小な生命の証拠が含まれていると報告した[5][6]。具体的には、次の4点が挙げられた。

  1. ALH84001に含まれる炭酸塩が、生命に適した温度で形成されたこと。
  2. ALH84001から見つかった有機物は、炭素13を比較的少量しか含んでおらず、これは生化学反応の痕跡であること。
  3. 磁性粒子がバクテリア由来であること。
  4. ALH84001から見つかった奇妙な構造は、バクテリアの化石であること。

電子顕微鏡による観察の結果、ALH84001には鎖状の構造をした、生物形態の残骸と考えられるものが含まれていることが発見された。この直径は20nmから100nmであり、極小細菌の一種であると推定された。これについては様々な議論が行われたが、現在に至るまで生物の痕跡であるという確証は出ていない。[要出典]

脚注

  1. ^ a b Meteoritical Bulletin Database: Allan Hills 84001”. 2008年1月1日閲覧。
  2. ^ 橘省吾『星くずたちの記憶』岩波書店、2016年、81頁。ISBN 978-4-00-029652-6 
  3. ^ Nyquist, L. E.; Wiesmann, H.; Shih, C.-Y.; Dasch, J. (1999). “Lunar Meteorites and the Lunar Crustal SR and Nd Isotopic Compositions”. Lunar and Planetary Science 27: 971. Bibcode1996LPI....27..971N. 
  4. ^ Borg, Lars; et al. (1999). “The Age of the Carbonates in Martian Meteorite ALH84001”. Science 286 (5437): 90–94. doi:10.1126/science.286.5437.90. 
  5. ^ Crenson, Matt (2006年8月6日). “After 10 years, few believe life on Mars”. Associated Press (on space.com). 2006年8月6日閲覧。
  6. ^ McKay, David S.; et al. (1996). “Search for Past Life on Mars: Possible Relic Biogenic Activity in Martian Meteorite ALH84001”. Science 273 (5277): 924–930. doi:10.1126/science.273.5277.924. 

関連項目

外部リンク


ALH 84001

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火星の生命」の記事における「ALH 84001」の解説

ALH 84001は1984年12月南極大陸で、南極隕石探査プログラムメンバーによって発見された、1.93kgの隕石である。このサンプルは約1700万年前に火星離れ1万1000年前南極の氷床に落下した考えられている。NASAによる成分分析では、ある種生物活動によってのみしか生成しない地球にあるものと似たような磁鉄鉱見つかった1996年にはジョンソン宇宙センターのデヴィッド・マッケイが、生命の証拠が含まれていると発表したその後2002年8月、トーマス・ケプラらのNASAの別チームが、アラン・ヒルズ84001中の磁鉄鉱25%が、単一大きさ小さな結晶から構成され生物活動によって生成され可能性高くその他の部分通常の無機磁鉄鉱であるという研究結果報告した抽出手法のせいで、期待されたように磁鉄鉱鎖状生成されたかどうかは分からなかった。また、磁鉄鉱水中比較低温二次鉱化を受けたことを示し液体の水存在したことを示唆している。また、多環芳香族炭化水素存在同定され表面から離れるほど割合多くなることが分かったいくつかの構造地球上で細菌やその線維副生成物からできる鉱物類似している。また大きさや形は地球化石含まれるナノバクテリア一致しているが、そもそもナノバクテリア存在自体にまだ論争がある。

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