ドレイクの方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 01:33 UTC 版)
詳細は「ドレイクの方程式」を参照 1961年にアメリカの天文学者フランク・ドレイクがドレイクの方程式を示し、画期的なことに、可能性・確率について具体的に数値で論ずることを可能にした。我々の銀河系に存在する通信可能な地球外文明の数を仮に「N」と表すとするならば、そのNは次の式で表せる、と述べたのである。 N = R ∗ × f p × n e × f l × f i × f c × L {\displaystyle N=R_{*}\times f_{p}\times n_{e}\times f_{l}\times f_{i}\times f_{c}\times L} ただし、各変数は下記の通りである。 変数定義 R ∗ {\displaystyle R_{*}} 人類がいる銀河系の中で1年間に誕生する星(恒星)の数 f p {\displaystyle f_{p}} ひとつの恒星が惑星系を持つ割合(確率) n e {\displaystyle n_{e}} ひとつの恒星系が持つ、生命の存在が可能となる状態の惑星の平均数 f l {\displaystyle f_{l}} 生命の存在が可能となる状態の惑星において、生命が実際に発生する割合(確率) f i {\displaystyle f_{i}} 発生した生命が知的なレベルまで進化する割合(確率) f c {\displaystyle f_{c}} 知的なレベルになった生命体が星間通信を行う割合 L {\displaystyle L} 知的生命体による技術文明が通信をする状態にある期間(技術文明の存続期間) 1961年にこの式を発表した時、ドレイクは各値に関する推測値も併せて示し、 N = 10 × 0.5 × 2 × 1 × 0.01 × 0.01 × 10 , 000 = 10. {\displaystyle N=10\times 0.5\times 2\times 1\times 0.01\times 0.01\times 10,000=10.} と計算してみせた。つまりそうした文明の数を10個だと推定してみせたのである。これがまた自然科学者らに大きな衝撃を与えた。SFに登場する「タコ状の火星人」などのイメージの影響(悪影響)で、地球外生命を頭ごなしに否定していた自然科学者でも、この理詰めの式を見せられて、自分たちが思っていた以上に存在の可能性があるのかも知れない、とりあえず調べてみる価値はあるのかも知れない、論理的に考えても存在の可能性を期待してもよいのかも知れない、と考えるようになったのである。このドレイクの式の持つ説得力が、賛同者を増やし、地球外生命の探索のための政府予算を組むことにつながった。 生命の起源に関するパンスペルミア説では、そもそも宇宙には生命の種が満ちており、宇宙のあちこちで生命が誕生している、と考えている。
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