2代目 XF20型(1994年 - 2000年)
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「トヨタ・セルシオ」の記事における「2代目 XF20型(1994年 - 2000年)」の解説
1994年(平成6年)10月に登場。 バブル景気崩壊後の円高の過熱から、初代モデルはメインマーケットである北米で価格上昇を余儀なくされ競争力を失いつつあり、発表から5年でフルモデルチェンジに踏み切った。外観は初代のスタイリングを踏襲し、素人目には新旧の違いはわかりにくいものであったが、車体の骨格であるプラットフォームの改良を行い最小回転半径を縮小し、またホイールベースを延長し後席居住性も改善された。初代で不満の多かったブレーキ性能も、フロントにアルミ製対向4ポットキャリパーを装備するなど、内容の変更は大きいものであった。エンジンは引き続き、V8・4,000 ccの1UZ-FE型を使用、パーツの見直しなどによる5 PSの出力向上と最大110 kgの大幅な車両軽量化を達成し、動力性能を向上させた。販売グレードもA・B・C仕様のパッケージが受け継がれた。しかしながら、マイコンプリセットドライビングシステムやリヤウインドウの合わせガラスの設定がなくなるなど、製造コスト削減の影響を少なからず感じさせるモデルでもある。 1996年8月の小変更ではマイコンプリセットドライビングシステムが再設定された他、助手席肩口のパワーシートスイッチが新たに設定された。安全性も向上し、衝突安全ボディー「GOA」を採用したほか、運転席・助手席のサイドエアバッグを標準装備した。また、A仕様とB仕様には欧州仕様のユーロチューンド・サスペンションを採用した「eRバージョン」が追加設定された。eRバージョンには、本革シートとサンルーフが標準装着される。 1997年7月にマイナーチェンジを行い、後期型へ移行。フロントデザインは刷新された。フロントグリルとヘッドライトを独立させ、ヘッドライトは従来のハロゲンランプに代わって、オートレベライザー付ディスチャージランプとなった。エンジンもVVT-i(連続可変バルブタイミング機構)の採用により、最大出力が前期型の265 PSから280 PSへ向上したほか、ATも4速から5速へと変更、動力性能と環境性能を向上させた。特筆すべきは安全装備の充実で、6つのエアバッグはもとより、横滑り防止装置(VSC)、緊急ブレーキ操作を補助するブレーキアシスト、プリテンショナー&フォースリミッター付きシートベルト、助手席シートベルト非着用警告灯を採用。高速道路などでの使い勝手を向上したレーダークルーズコントロールがオプション設定。また、多発する盗難対策としてエンジンイモビライザーが標準装備された。 1998年8月 一部改良。ナビを従来のCD方式からDVD方式に変更、新開発の雨滴感知ワイパーをオプション設定した。 1999年4月にセルシオは発売10周年を迎え、初の特別仕様車として「10thアニバーサリー」が同年5月6日に発売された。C仕様およびB仕様eRバージョンをベースに従来のトーニングカラーに加え、専用のモノトーンカラーが用意された。その他にはBBSのホイールや専用色の木目パネルが装備された。 2000年7月に生産終了。在庫対応分のみの販売となる。 2000年8月に3代目と入れ替わって販売終了。販売終了前月までの新車登録台数の累計は14万4315台
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