駅の案内サイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 16:46 UTC 版)
南海電鉄の駅では、CIを導入した1993年より、非常に多種多様なピクトグラム(図記号)を用いた案内サイン看板を使用し始めるようになった。その見易さや分かり易さから、社団法人日本サインデザイン協会が主催するコンテストで表彰を受けるなど、高い評価を受けている。近年設置されている駅サインのうちの一部のピクトグラムは、財団法人交通エコロジー・モビリティ財団が制定した「一般案内用統一図記号ガイドライン」に準拠したものも使われ始めているが、一方で、独特の斬新なデザインを取り入れた矢印の記号などは現在でも使われている。これらの駅サインに関するマニュアルは、1989年に同社内で制定されたが、このマニュアルに沿った駅サインが設置されている駅は、2010年代前半までは同社の厳しい財政事情が影響し、主要駅を中心にまだ少数に留まっていたが、その後はプリンタで出力するという安価に更新できる方式で駅サイン(特に駅名標)を更新している。南海が2008年3月28日に発表した『2010年までの3か年事業計画(堅進126計画)』において、提供するサービスの品質向上の一環として「案内サイン及び放送等の多言語化の推進」に取り組むとしている。韓国語・中国語を併記した案内表示や交通エコロジー・モビリティ財団の標準案内記号の導入に関しては、バリアフリー等の改良工事が終わった駅から順次導入されている。また2013年度から難波駅を皮切りにLED照明への切り替えを随時進めている。 駅名標などにおける、固有名詞のローマ字表記については、多数の鉄道事業者で小文字混じりの表記方法(例:「Ōsaka」「Umeda」など)が採用されている中、2022年5月現在でもすべて大文字表記(例:「NAMBA」「WAKAYAMASHI」など)の、旧・国鉄などが採用していた鉄道掲示規程に準じた表記方法となっている。 最新の駅名標のデザインは1993年にCIを導入した際にリニューアルしたものがベースとなっている。このため、1994年に開業した空港線では最新タイプのみしか存在していない。 2012年4月1日に駅ナンバリングが全駅で導入されたが、大部分の駅では駅名標の改修は行われず既存のものにシールで貼り付ける形になっていた。しかし2013年以後は大半の駅で駅名標の交換が行われており、旧式の駅名標は数を減らしている。 2013年から一部の駅を除いて改札口に16:9サイズのディスプレイを設置、通常時はCMを流している。各線で運行支障があった場合はこのディスプレイで運行情報が表示(主要駅では路線図で)される。また南海各線の運行情報のみならず、徳島航路や金剛山ロープウェイ(オフシーズンは除く)の運行情報、また沿線の海水浴場の遊泳禁止情報(夏場のみ)も流している。 ローマ字が大文字表記の駅名標(三日市町駅)
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