首都出現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 07:52 UTC 版)
アメリカのアラスカ州では、アメリカ陸軍の「特殊生物戦闘訓練センター」にて、TaPsの隊員が怪物の動きを想定した特殊車両"ジッゴーラ"相手に対怪獣戦闘の訓練を行っていた。訓練を通してこのえは「自衛隊にヒーローは必要ない」ことなどを学ぶ。 隅田川の河口、タワーマンションが並ぶ月島では、やや成長した個体"怪獣"が不倫中のカップルを襲撃、2人は惨殺される。月島警察署では事件の捜査が行われるが、殺人または傷害の線で捜査が進められる。しかし隅田川を遊泳する怪獣を目撃した鳥嶋警部補は、事件が怪獣の仕業であると主張するも相手にされなかった。 テレビ局の美沙は、このえ、合コンで知り合った鳥嶋らと相談し、テレビで「隅田川のネッシーを追え」と題する番組の企画を行う。美沙は撮影クルーと共にドローンで隅田川を撮影していると、遊泳する怪獣を発見。さらに民間の遊泳船が襲われ、船員が怪獣に喰われてしまう。美沙は警察に通報、警察には複数の目撃情報が寄せられた。警察はついに河川監視システムに映る怪獣の姿をモニター越しに視認。東京都はただちに「特殊生物災害対策本部」を立ち上げる。鳥嶋警部補の父である鳥嶋都知事を筆頭に、警視庁、消防庁、そして自衛隊らが集合し、怪獣の追跡および住民の避難誘導を開始する。早くも縦割り行政の弊害が表面化する中、警視庁警備部警備1課長の小津が現場への指揮を統括することとなる。 緊急事態宣言が発令され2週間が経過しても怪獣は現れない。都民の気が緩むなか、このえ、美沙、鳥嶋警部補らは、過去1年で東京湾沿岸部のホームレスが47人行方不明になっていることから、怪獣が2週間おきに人間を一人喰うとするなら、計2体の個体が潜伏する可能性に至る。鳥嶋警部補は父鳥嶋知事に複数個体の可能性を携帯で伝えるも、上司に言えと相手にされない。都民もしびれを切らして来たことから、対策本部は怪獣の包囲網を狭め、あぶりだす作戦を実施する。 現場では陸上自衛隊の宮本1等陸佐指揮の元、自衛隊、警察が連携し徐々に包囲網を狭めていく。ついに神田川の雨水分水路で壁に擬態していた怪獣が出現。水上警備艇「らいちょう」が襲われ、乗船している警察官らが追いつめられる。包囲していた陸自隊員らは89式小銃で一斉射撃をするも、89式の5.56mm弾では歯が立たない。宮本1佐はLAV(軽装甲機動車)の佐竹2等陸尉に、LAVに装備するM2(12.7mm重機関銃)の射線に怪獣が入り次第射撃するよう指示する。しかしM2の射撃で一旦怪獣を遠ざけ、その隙にらいちょうを救助するも怪獣の上陸を許してしまう。さらに上陸した怪獣に向井1等陸曹が腕を噛まれ負傷。以後怪獣は執拗に向井1曹を付け狙う。 一方、月島付近では民間人の少女楓が、陸上の公園から突如現れた別の個体に襲撃され負傷する。付近に居合わせたこのえ、美沙、鳥嶋警部補らは楓を救助し、一旦タワーマンション「ジュピタータワー」の鳥嶋警部補の部屋に避難させる。しかしこの怪獣も負傷させた楓を執拗に追いかける。鳥嶋警部補は通行人らをタワーマンションに避難させるが怪獣が襲撃、そこに警視庁のERT(緊急時初動対応部隊)が駆けつけ応戦する。 隅田川の個体を追っていた宮本1佐らは、負傷した向井1曹を囮に怪獣を小石川後楽園の池に誘導する。M2と06式小銃擲弾を連射し、ついに1体目の怪獣の頭部などを分断し駆逐する。しかし死んだと思われる怪獣の背中が怪しく光りガスが噴出、怪獣の体内に毒ガスが充填されている事が判明し、以後の対応に苦慮することになる。負傷した向井1曹は、小隊の面々と共にシャワーを浴びている最中に、急な眩暈に襲われそのまま殉職する。
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