遠征に至るまで
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「ベネディクト・アーノルドのケベック遠征」の記事における「遠征に至るまで」の解説
「カナダ侵攻作戦」も参照 1775年の5月10日、アメリカ独立戦争が始まって間もないころ、ベネディクト・アーノルドとイーサン・アレンは、ニューヨーク植民地の、シャンプラン湖に面したタイコンデロガ砦に兵を率いて遠征した。2人は、ケベックの防御が手薄なことに気がついた、全域で600人ほどの正規兵しかいなかった。アーノルドは、独立戦争の前にケベックで商売をしており、また、フランス系カナダ人が、植民地軍への参加に肯定的であるという諜報を得ていた。 アーノルドとアレンは、第二回大陸会議で、ケベックをイギリスから奪うことはできるし、また奪うべきであるだと議論し、イギリスが、シャンプラン湖を南下してハドソン・リバー・バレーへ攻撃する場合、ケベックを拠点にするであろうと指摘した。議会はケベックに対しては何も警告したがらず、この議論を却下した。1775年7月、ケベックが、イギリスのアメリカ攻撃の拠点になるのではという懸念のさなか、2人は立場を変え、シャンプラン湖を経由してのケベック侵攻を正当とし、この役目をニューヨークの将軍フィリップ・スカイラーに割り当てた。
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遠征に至るまで
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1710年、アン女王戦争の末期にイギリス正規軍とニューイングランド入植地兵の混成部隊が、ノバスコシア(アカディア北西部)のポートロワイヤルでの戦いでフランスの要塞を奪って勝利した。この遠征の指揮官であるフランシス・ニコルソンは、ロンドンにこの知らせを持ち込み、同行していたマサチューセッツ湾植民地の代表であるジェレミア・ダマーと、ヌーベルフランスの中心地であるケベックに遠征するための陳情をした。 イギリス政府は多少混乱していた。1710年の8月には、初代ゴドルフィン伯爵シドニー・ゴドルフィンの内閣が倒れ、アン女王は大蔵卿に初代オックスフォード=モーティマー伯ロバート・ハーレーを指名した。ハーレーはマールバラ公ジョン・チャーチルの政敵であり、マールバラ公もまた女王の寵愛を失った。 ハーレーはイギリス軍の戦略を変えたいと考えていた。「ブルーウォーター」政策である。陸軍の予算を削った分を、海軍の強化に回すべきであると強調していた。 また、マールバラ公の影響が続かないよう、自らの考案でマールバラ公を抑える方法を探し求めた。最終的に、彼は陸と海からのケベック攻略を承認したが、病気のため、この仕事の大部分は、外務大臣の初代ボリングブルック子爵ヘンリー・シンジョンによってなされた。 基本の部分は、1709年に予定していたアカディア攻略に合わせて、1708年にサムエル・ベッチが提案したもので、海軍の遠征に、陸軍の正規兵と、イギリス植民地の民兵の混成軍を加えて主な敵陣突破をはかるというものだった。白色艦隊の海軍中将であるサー・ホーベンデン・ウォーカーがこの遠征の指揮権を委任され、陸軍の指揮は准将のジョン・ヒルにゆだねられた。 ウォーカーは3月に提督に昇進したばかりで、アン女王戦争の初期に西インド諸島に艦隊を連れて遠征したことがあるものの、はかばかしい戦果を得られず、シンジョンと友人であったこと、トーリー党に共感していたことが理由で選ばれたようなものだった。 シンジョンがウォーカーとヒルを選んだのは、アン女王に取り入る目的も恐らくはあったようだった。ヒルはアンの親友であるアビゲイル・メイシャム(メイシャム男爵夫人)の弟だった。マールバラ公爵夫人であるサラ・ジェニングスは、恐らく夫の意見の受け売りであろうが、ヒルを「軍人としてふさわしくない人物」と書いている。 マールバラ公がフランドルで率いている軍から、5つの連隊が引き抜かれ、イギリスの2つの連隊と、5000人ばかりの陸軍部隊に編成された。この遠征隊は、4月から5月にかけて、イギリス南部の何か所かの港から出航した。行き先に関しては、秘密主義が貫かれていた。ウォーカーも、すぐには行き先を教えられてもらえず、他の提督も同様だった。食糧や物資に関しては、スパイを欺くために、ヨーロッパの海を回航する時ほどの分量でしかなかった。
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