連載の推移とは? わかりやすく解説

連載の推移

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 06:56 UTC 版)

ブラック・ジャック」の記事における「連載の推移」の解説

1960年代終盤劇画ブーム『週刊少年ジャンプ』新人発掘路線影響まともにうけた手塚治虫は、ヒューマニズムを描く古い漫画家というレッテルが貼られ、得意にしていた少年漫画分野ヒット作品出せなくなっていた。手塚本人が言う「冬の時代」(1968年-1973年)であり、少年誌での連載激減し読み切り増加少年誌において実験作を執筆したり、青年誌進出するなどして方向性模索するが、1970年には青少年向けの性教育意図して執筆したやけっぱちのマリア』が糾弾を受け、1973年は虫プロ商事虫プロダクション倒産し、まさにどん底にいた。 そんな中週刊少年チャンピオン編集部は、手塚漫画家生活30周年記念作品(ただし、1973年当時手塚デビュー28年目である)として「かつての手漫画キャラクター全部出る作品」の企画依頼する編集部内で『週刊少年チャンピオン編集長壁村耐三担当編集者岡本三司に「死に水をとろうか」と相談もちかけたくらいの状況追い込まれていた手塚はこれを了承する手塚以前『鉄腕アトム』ひょうたんなまず危機一発」(1965年)において同様のスターシステムでのオールスター執筆していた。 間もなく、かつての手漫画キャラクター次々ブラックジャックという外科医にかかるという大体のプロット出来上がるブラックジャックというキャラクターには医学生だった頃の手自身反映され、また劇画ブーム対抗する(あるいは取り込む)意味でアウトサイダー的な存在として描かれた。『手塚治虫漫画40年』(秋田書店)によると「手塚漫画正義の味方的な主人公が多いので、あえて、アウトサイダーな男の生き様を子どもにもわかるように描こう考えた」。初期構想ではブラックジャックはあくまで狂言回しであり、メインオールスター方にあった。連載安定化した後も時々ブラックジャック狂言回しになるのはこのためである。 担当編集者岡本によると「最初予定では、4・5連載して最後無人島エンディング…」「一種バラエティ番組的なニギヤカシ作品のはずだった」ことからあまりやる気が出なく、手塚タイトル決まった聞いた際にブラックジャックと言われ先生サブタイトルじゃなく本タイトル教えてくださいよ」と失言するくらいのゆるい扱いであり、いざ連載始まっても、巻頭カラーもなく、地味な扱い続いた連載開始時人気は低くほぼ最下位であり、担当編集者岡本編集長の壁から「どうする?」と聞かれ困ったというが、その後じりじり順位上げ50話「めぐり会い」で2位浮上以降軌道に乗った。 なお、『週刊少年チャンピオン編集長壁村耐三反応なければ3回辞める約束だったともいい、手塚自らが「これが最後」と持ち込んだ企画だったとも証言しており、編集者編集長という当事者同士の間で話が全く食い違っている。なお秋書店自体前述の『手塚治虫漫画40年』で、編集部企画持ち込んだ説を取っている。 当時『ドカベン』がきデカ『マカロニほうれん荘』といった超ヒット作には及ばなかったものの、10年間にわたり安定してとなり、『週刊少年チャンピオン』の黄金時代支えた。「人生という名のSL」で定期連載終了するが、その後も『週刊少年チャンピオン誌上散発的に13発表された(最終作品「オペの順番」)。 手塚息子である手塚眞によると、誰にも立ち入りを許さなかった手塚仕事部屋に、担当編集者無断入ったことに怒った手塚連載終了宣言したという。これとは別の理由として、ロボトミー描写に関する抗議事件の後医学的な整合性について指摘受けて描きづらくなったことを生前の手塚が書き残している。 単行本秋田書店少年チャンピオンコミックスにまとめられたのが最初で、その後愛蔵版手塚治虫漫画全集にも収められ文庫版ミリオンセラー達成し1994年から始まった1990年代マンガ文庫ブーム火付け役になったアメリカでは1995年からVIZ社が発行した月刊漫画雑誌MANGA VISION』に連載された。

※この「連載の推移」の解説は、「ブラック・ジャック」の解説の一部です。
「連載の推移」を含む「ブラック・ジャック」の記事については、「ブラック・ジャック」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「連載の推移」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「連載の推移」の関連用語

連載の推移のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



連載の推移のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのブラック・ジャック (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS