讃岐の遍路道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 04:44 UTC 版)
涅槃の道場(66番雲辺寺から88番大窪寺および東かがわ市長野または引田まで) 雲辺寺山観音寺側山道は標識も整い、道も整備されていて歩きやすい。登山口から香川県道240号粟井観音寺線で岩鍋池まで進むと67番大興寺まで2km足らずである。68番神恵院へ向かうには北に進んで国道377号へ出る。観音寺市新田町から池之尻へ向かい香川県道6号込野観音寺線に入る。予讃線の踏切を越え市の中心部を通過してり三架橋を渡ると琴弾八幡宮の山が見える。この麓に68番神恵院と69番観音寺が同居している。 財田川の河畔道を東に進むと約1時間で70番本山寺に着く。71番弥谷寺へは高瀬駅入り口付近まで国道11号と、沿っている旧道を歩く。高瀬からは香川県道221号宮尾高瀬線を行き、三豊市の竹田交差点の次の交差を右に進むと道の駅ふれあいパークみのの標識が見える。71番弥谷寺はその裏山の上、山道の途中の俳句茶屋から長い石段が続く。 俳句茶屋からわずかに下ると遍路道が分かれ左へ。竹林の中を歩くと蛇谷池の堤の道になり、高松自動車道の側道から大池の畔を通り国道11号に出るが、すぐに香川県道48号善通寺詫間線に入る。三井之江で右折し細道を辿っていくと72番曼荼羅寺、73番出釈迦寺もすぐ近くである。再び県道に出て右の高台に池が見えてきたら左斜めに分岐する細道に入る。正面に甲山が見えるので麓を回り込むと74番甲山寺である。もう75番善通寺もすぐである。四国こどもとおとなの医療センターを目印に進み県道48号を横断して路地に入ると2つの伽藍の間に出る。普通はまず金堂(本堂)へ参拝するので先に左の東伽藍に入る。西伽藍には御影堂(大師堂)、宿坊、納経所がある。東伽藍の東門(赤門)を出て直進すると土讃線を越えて香川県道25号善通寺多度津線に突き当たる。県道を進んでもよいが、少し東に入り、高松自動車道善通寺ICの下を通る遍路道がある。76番金倉寺を出ると国道11号を横断し、清酒金陵の工場を過ぎるとほぼ一本道で77番道隆寺に約1時間で着く。さらに香川県道21号丸亀詫間豊浜線・香川県道33号高松善通寺線で丸亀の中心を通って進み宇夫階神社手前で右に入ると78番郷照寺である。 宇多津の町並みを見ながら予讃線の高架下で県道33号線に合流、坂出商店街のアーケードを通り、市の中心部を過ぎて予讃線の踏切を渡る。八十場の緩い坂道を登りきると79番天皇寺がある。白峰宮の鳥居を潜って予讃線を渡り県道33号線に入る。80番国分寺までこのまま県道を歩いてもよいが、鴨川駅付近から国道11号か旧道に入る場合もある。 80番国分寺から五色台へ上る。家並みの中の道を北へ進み、ため池を過ぎると上りにかかる。急な登りを経て一本松の展望休憩所に着き、ここから少し上ると香川県道180号鴨川停車場五色台線に出る。県道を西に進み陸上自衛隊五色台射撃場入り口付近から林道を北に入り遍路道に合流して西に進むと81番白峯寺である。同じ道を戻り、往路の合流地点で曲らずに直進する。ハイキングコースにもなっている山中の道である。3.4kmで県道180号線に合流し五色台オレンジパーク入り口から根香寺遍路道を行くと82番根香寺に着く。オレンジパーク入り口まで戻り、県道から分岐する鬼無への車道を下る。途中何箇所かヘアピンカーブをショートカットする歩道が設けられている。山口籠神社のあたりで山道に入り鬼無まで下る。予讃線の踏切を通り木津川を渡って岩田神社を過ぎ香東川の河岸道を南下、沈下橋を渡る。高松自動車道と国道11号を過ぎると家並みの間を抜けていく細い道に遍路道標識がついている。 83番一宮寺から屋島へは高松市内中心部を抜けるが、香川県道12号三木国分寺線を東に進み春日川を北上する経路などもある。市街地なのでいくらでも道筋は考えられるが、わかりやすいのは香川県道172号川東高松線を北上、栗林公園手前で国道11号に入り、高松市番町交差点で国道に沿って右折する経路である。屋島西町交差点を左折し潟元駅前から遍照院前を通って屋島登山道を上ると84番屋島寺がある。屋島山上の西側にある廃業したホテル甚五郎付近から壇ノ浦に向かって下る遍路道がある。かなり急であることと、途中で屋島スカイウェイを横断することに注意が必要である。下りきったら安徳天皇社のところで右折、香川県道150号屋島停車場屋島公園線の合流、少し先で左折し高橋を渡って牟礼北小学校の前から細道を辿り、八栗登山道(香川県道146号八栗牟礼線)を上ると85番八栗寺に着く。下りは山の反対側へ香川県道145号八栗原線を歩く。八栗新道駅前で国道11号に接続する、道の駅源平の里むれの先で旧道に入り道なりに直進すると86番志度寺である。次は門前を左に進み国道11号と交差して香川県道・徳島県道3号志度山川線を南下すると2時間足らずで87番長尾寺に着く。 88番大窪寺へは、さらに県道3号線を南下する。ダムのある前山から2つの経路がある。昔からの遍路道は前山小学校の先から山道に入り相草へ抜けて助光(すけみつ)から現在の国道377号に沿っている。しかし、ダム湖の先の来栖神社から山道に入り774mの女体山山頂を越える行程を取る人が多い。ただし山越えの道を通ると、山門を通らずにいきなり本堂裏に出てしまう。 補足 66番雲辺寺は住所から言えば阿波(徳島県)であるが四国八十八箇所においては札所番号順に見て讃岐の札所とされてきた。したがって遍路道も愛媛県四国中央市からいったん徳島県三好市に入るが、66番を遍路道の区切りとした。
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