西表島の節祭とは? わかりやすく解説

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西表島の節祭

名称: 西表島の節祭
ふりがな いりおもてじまのしち
種別1: 民俗芸能
保護団体名: 西表民俗芸能保存会
指定年月日 1991.02.21(平成3.02.21)
都道府県(列記): 沖縄県
市区町村(列記): 八重山郡竹富町西表祖内,八重山郡竹富町西表星立
代表都道府県 沖縄県
備考
解説文:  節祭八重山諸島をはじめ沖縄方面行われている行事で、季節の折り目、年の折り目を表す祭りである。この折、当年豊作感謝するとともに来年豊饒人々平安祈願する
 西表島では今日祖納【そない】と星立【ほしだて】地区にこれが伝承されている。当地での由来定かではないが、上演芸能一つ「節【しち】アンガー」の踊り成立について西表開祖慶来慶田城用緒【けらいけだぐしくようちよ】の一人娘十五世紀の頃関わっていたという言い伝えがある。
 祖納での行事次第以下のとおりである。初日は「年の晩」といい各家庭での行事である。屋敷内外を清掃し、シチカッチャーと称するツル草家財道具農耕用具その他にまきつけ、浜から運んで来た海岸打ち上げられ小石を家の内外に撤き散らして払いをする。また悪魔除け趣旨で七歳以下の子どもの首や手首足首白糸結び付ける。この夜人々年越しのフルマイといってごちそう食べる。
 第二日目を世乞【ゆうく】いと称する「海の彼方から豊年漕ぎ招く」と言い伝えられている舟漕ぎ競争や、種々の芸能繰り広げられる早朝婦人たちは近年まで大平井戸おおひらかー】へ行って若水汲み祖先供えていた。一方ツカサたちは各御嶽【うたき】で世乞い祈願行い一般の人々公民館集合してそこから前泊の浜へ旗を先頭船子ミリク行列の娘、節アンガー婦人たちその他が行列していく。浜(船元御座称する)に到着すると、まず船を海に浮かべ、「ヤフヌティ」と称する踊り船子たちの集団舞踊)が踊られる。その後ミリク行列行進などがあり、「船漕競争」となる。浜では婦女子ドラ太鼓の打奏に合わせて手を振り上げて応援するガーリ称する)。勝った方の船頭は浜に上がり「バチカイ(早使い)」の口上述べ引き続き「リッポー(牛狂言)」「ルッポー(馬狂言)」他の早口しゃべりながらの一人狂言演じられる続いて黒布で頭をすっぽり覆ったフダチミと称する二人中心にして、黒の上衣(スデナと称する)に水色鉢巻をした婦人たちが輪を作り優雅に「節【しち】アンガー」を踊る。この後「棒技」「獅子舞」があり、最後に棒やを肩にかついだ船子たちの「節【しち】アンガー踊り踊って終了する
 三日目は「止留式【とどめ】」と称し大平井戸井戸さらいを行い感謝祭りを行う。
 以上のような次第は星立にても大体おなじように行われている。
 当節祭は、本土正月とは異な時期に、正月似たような次第執り行う我が国南島行事の特徴をよく示すものとして高く評価されており、各地伝承のなかで芸能次第を最も豊富に持ち伝えているものである。また「節【しち】アンガー踊りの中の「五尺手拭」の曲は江戸時代本土大流行した曲であるなど、芸能変遷過程を知るうえで貴重な伝承である。
 なおこの節祭は昭和五十三年記録作成等の措置講ずべき無形民俗文化財選択され調査記録作成が行われた。このことを通じこの伝承の重要性確認されたものである


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