聖書研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 15:08 UTC 版)
プロテスタントは万人司祭主義と聖書中心主義いう思想を貫いた。そのため、過去は教父や教会が独占していた聖書解釈について、教徒たちが直に向き合いながら神の真実の言葉を決定する必要が生じた。歴史学者であるスレイダヌスが聖書についての著作を残したのもこの例に当たる。こうして聖書研究が始まったのだが、これは普遍史に大きな危機をもたらすことになった。 聖書研究が進む過程で、大きく3種類が存在する翻訳版やさまざまな異本をどのように解釈するかが問題視された。それまでは、ラテン語で書かれたヴルガータの大洪水などの年代がヘブライ語版から取られつつ、殉教者録は七十人訳聖書からなどと一貫しない状態にあったが、教会が指導力を持つ間は問題にならなかった。しかし宗教改革を経た時代には、大きな論点となった。また、プロテスタント側も原典とみなしたヘブライ語版を各国語に翻訳するに当たって、何種類も存在する聖書を比較検討する必要に迫られた。このような経緯から、聖書に対する批判的・科学的研究が施され、それもおおやけの場で議論が交わされるようにまでなった。 特に「モーセ五書」については、その記述のぶれや執筆時期のばらつきを思わせる表現などから複数の執筆者が手掛けた可能性を指摘され、トマス・ホッブス(『リヴァイアサン』第3部33章)やバールーフ・デ・スピノザ(『神学・政治論』下巻)らが批判を展開した。これらに対しカトリック側から反論を試みたのが、司祭リシャール・シモン(1638年 - 1712年)(en)の『旧約聖書の批判的歴史』だった。彼は預言者とは書記であるという独自の論を主張した。ここで言う書記とは、ユダヤ人の歴史を記録し、編集や保管を担った複数の人々を指した。「モーセ五書」で指摘された問題は、この書記による歴史記述として聖書を見れば不自然ではないと、徹底的な論証を沿えて主張した。そして、他民族の歴史が断片的にしか記載されていないことへの疑問も、基本的にユダヤ史に関連する出来事中心に残されるため、それらが体系的に記述されないのは当然という態度を示した。これらを根拠に、シモンは教会の教義や伝承を重視すべきという主張を行った。 このシモンの主張は、プロテスタントの聖書中心主義を批判し破壊することを目的としていた。ところがこれは、カトリック側をも同時に攻撃するものになってしまった。そのため教会は即座に同書を発売禁止とし、所属していたオラトリオ会は彼を除名した。しかしシモン自身は信念を揺るがさず、オランダ語での出版や新たな新約聖書の批判的研究などを次々と発表した。彼の行動は、解釈こそ加えながらも基本的に聖書記述に拠って構築されて来た普遍史の、その根本を揺るがすものだった。そして、聖書そのものを研究対象とする文献批判という手段が、普遍史に対する新たな問題として突きつけられることになった。
※この「聖書研究」の解説は、「普遍史」の解説の一部です。
「聖書研究」を含む「普遍史」の記事については、「普遍史」の概要を参照ください。
聖書研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/02 09:01 UTC 版)
「アイザック・ニュートンのオカルト研究」の記事における「聖書研究」の解説
1704年に書いた草稿で、ニュートンは聖書から科学的情報をくみ取ろうとしているが、ここでニュートンは世界は少なくとも2060年までは滅びないと予測した。ニュートンはこの予言に関して「この指摘は、終末がいつ来るか断言するものではない。空想家による性急な当て推量と、それが外れることによって神聖な予言に疑惑が湧くことを防ぐためのものである」と言っている。
※この「聖書研究」の解説は、「アイザック・ニュートンのオカルト研究」の解説の一部です。
「聖書研究」を含む「アイザック・ニュートンのオカルト研究」の記事については、「アイザック・ニュートンのオカルト研究」の概要を参照ください。
聖書研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 15:05 UTC 版)
「ハーベスト・タイム・ミニストリーズ」の記事における「聖書研究」の解説
聖書研究から日本の霊的覚醒を図ることを掲げ、聖書の解説講義、ネット配信、文書活動を行っている。 東京の恵比寿JELA(日本福音ルーテル社団)を会場として、聖書の講解メッセージ集会、ハーベストフォーラム東京を毎週日曜の午後、月曜日の午前に開催している。大阪における定例会は毎月一回で、毎回1つのテーマについて聖書の解説とメッセージが語られる。これらは数日後に下記のネット配信がされている。
※この「聖書研究」の解説は、「ハーベスト・タイム・ミニストリーズ」の解説の一部です。
「聖書研究」を含む「ハーベスト・タイム・ミニストリーズ」の記事については、「ハーベスト・タイム・ミニストリーズ」の概要を参照ください。
- 聖書研究のページへのリンク