総武本線の乗り入れ工事とは? わかりやすく解説

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総武本線の乗り入れ工事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 03:54 UTC 版)

御茶ノ水駅」の記事における「総武本線の乗り入れ工事」の解説

1923年大正12年9月1日には関東大震災見舞われ御茶ノ水駅駅舎一部焼失する被害受けた。しかしこれは応急復旧されてそのまま使用された。また神田川面した崖が大規模に崩落し、この箇所復旧した形跡2010年代入ってもなお残されている。 それまであまり輸送量大きな路線ではなかった中央本線関東大震災後復興資材となる砂利輸送拡大し通勤輸送についても輸送量急増した。さらに失業対策事業一環もあって、大正末期御茶ノ水 - 中野間の複々線化工事着手することになった。またこの頃総武本線両国駅1931年までは両国橋駅)が起点だったため、旅客バス市電乗り換えて他の路線の駅に向かわなければならなかった。総武本線市街中心地まで延長して他の路線連絡させる計画古くからあったが、関東大震災市街地焼失したことを契機とする区画整理一環として線路用地買収し両国御茶ノ水を結ぶ高架路線建設することになった。 この工事に伴い御茶ノ水駅それまで所在地より東側の、お茶の水橋聖橋の間に移転した出入口御茶ノ水橋聖橋双方のたもとに設けられた。プラットホーム島式ホーム2面設置して両国連絡する総武本線線路内側中央本線線路外側にした方向配置とした。総武本線線路御茶ノ水を出ると、33パーミルの上勾配で登って中央本線の上り線を跨ぎ越す構造とされた。総武本線中央本線緩行線急行線双方ともに連絡でき、かつ折り返しもできる配線とされた。プラットホーム完成時点では全長152.2メートル、幅は川側の中央本線上り総武本線下りホーム6.5メートル山側総武本線上り中央本線下りホームが5.8メートルとなった工事は、中央本線電車が行交う脇で、しかも駿河台民家近接して高さ12メートルに及ぶ擁壁構築する必要があるなど、困難なものとなった施工大倉土木現在の大成建設)が請け負った総武本線側の工事完成して1932年昭和7年7月1日から御茶ノ水駅総武本線電車乗り入れ開始し続いて1933年昭和8年9月15日御茶ノ水 - 飯田町間の複々線化工事完成して中央線急行電車現在の中央線快速)が運転を開始した。 総武本線の乗り入れ工事に合わせて2代目御茶ノ水駅舎の建築が行われた。この頃建築界では、過去様式とらわれず新し建築材料にもっとも適した建築をしようというウィーン分離派(ウィンナー・セセッション)の動き出ていた。そして・ガラス・コンクリートといった材料使って、無装飾実用本位建築を行うインターナショナル・スタイル誕生し日本においてもこうしたモダニズム建築動き見られるようになったこうしたモダニズム建築様式による駅舎設計行ったのは、東京帝国大学建築学科卒業して鉄道省入省した、建築家伊藤滋であった設計に際しては、湯島聖堂近くにあるから東洋趣味重んじたものにするように、との外部団体からの要望寄せられたが、伊藤はこれを一蹴し震災復興橋梁として先に完成していた聖橋1927年完成)、御茶ノ水橋1931年完成)との調和重視した設計行ったそれまでの駅はいったん乗客待合室滞留させてからプラットホームへ導くものであったが、伊藤は駅は道路一部であるとして旅客流動重視した設計行いやってくる乗客次々捌く新し電車時代の駅を設計した。これは駅舎設計根本的な転換で、以降通勤電車の駅の設計基本となった。これ以降乗降客数比べ物にならないほど増加したものの、御茶ノ水駅はその機能果たし続けている。

※この「総武本線の乗り入れ工事」の解説は、「御茶ノ水駅」の解説の一部です。
「総武本線の乗り入れ工事」を含む「御茶ノ水駅」の記事については、「御茶ノ水駅」の概要を参照ください。

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