磯菊とは? わかりやすく解説

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いそ‐ぎく【×磯菊】

読み方:いそぎく

キク科多年草海岸のがけに生え、高さ約30センチ密につき、裏面や縁に銀白色の毛が密生している。秋、黄色頭状花多数咲く。栽培もされる。《 秋》

磯菊の画像
撮影広瀬雅敏

いそぎく (磯菊)

Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum pacificum

わが国関東地方南部から東海地方伊豆諸島分布してます。海岸砂浜などに生え、高さは2040センチほどになりますは倒披針形で、裏面は白い毛に被われています。表面からは白い縁取りのように見えます10月から11月ごろに、黄色い花を咲かせますが、頭花管状花だけでできています。
キク科キク属多年草で、学名Chrysanthemum pacificum。英名は Ajania
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キク:  朝鮮野菊  泡黄金菊  潮菊  磯菊  竜脳菊  紀伊潮菊  花輪菊

磯菊

読み方:イソギク(isogiku)

キク科多年草園芸植物

学名 Dendranthema pacificum


磯菊

読み方:イソギク(isogiku)

関東東海地方海岸の崖の上自生しているキク科多年草

季節

分類 植物


イソギク

(磯菊 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 08:35 UTC 版)

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イソギク
イソギク Chrysanthemum pacificum
静岡県賀茂郡南伊豆町にて、2019年12月
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
: キク属 Chrysanthemum
: イソギク C. pacificum
学名
Chrysanthemum pacificum Nakai[1]
シノニム
  • Chrysanthemum marginatum Matsum., excl. syn.[2]
  • Dendranthema pacificum (Nakai) Kitam.[3]
  • Ajania pacifica (Nakai) K.Bremer et Humphries[4]
和名
イソギク

イソギク(磯菊、学名: Chrysanthemum pacificum Nakai[1])は、キク科キク属分類される多年草海浜植物の1[5][6][7][8][9]シノニムChrysanthemum marginatum Matsum., excl. syn.[2]Dendranthema pacificum (Nakai) Kitam.[3]Ajania pacifica (Nakai) K.Bremer et Humphries[4]。属名:Chrysanthemumラテン語のchrysos(金の)anthemon(花)を意味し[7]、種小名:pacificum太平洋を意味する[8]和名にはえるキクであることに由来する[9]。古い和名が岩菊、泡菊[6]。古くから栽培され、花が小さいので菊人形着物によく使われている[5]観賞植物として多く栽培されている[10]

特徴

細長い地下茎を伸ばして[6]、四方に広がる[5]。草丈は高さ30-40 cmは群れて生え[7]、曲がって斜上し、上部に銀白色の毛があり[7]、上部まで密にをつける[6]。葉は厚く、長さ4-8 cm、幅1.5-2.5 cmの倒披針形-倒卵形で、上半部はやや浅く裂けるかまたは切れ込みがなく[7]、基部はくさび形[5]。表面はほとんど無毛[8]、緑色で腺点があり、縁は白く、裏面は丁字状毛が密生し銀白色[5]頭花は黄色で密集して多数散房状につき[7]、黄色の筒状花だけからなり、直径約5 mm[5]。縁の雄花の花冠は長さ3 mm、先は3-4歯があり、中の両性花の長さは3.5 mm、先は5歯がある[6]総苞は半形で、総苞片は3列に並ぶ[5]。外片は卵形で内片より短く、白い毛がある[5]。開花時期は10-12月[5][9]果実そう果で、長さ1.5 mm、5肋がある[6]

染色体数は2n=90で[6]、日本産のキク属の中で最も多くの染色体を持つ[10]。花にフラボノイド精油の成分があり、解熱解毒鎮痛、消炎(風邪胃腸炎高血圧湿疹)などの効用がある[11]。自殖能が小で、栄養生殖能が大の特性をもっている[12]。地下茎の発達が特に盛んで、1個体で数 m2の地上部を構成することが多い[12]発芽能のある多数のそう果が主として他家受粉で作られ、この軽い果実が遠隔の地に分散される[12]。栽培のキクとよく交配して雑種が自然にあり、それが昔から栽培されていた[6]イエギクとの雑種で白い舌状花を混生するものはハナイソギクと呼ばれている[7][9]御蔵島では、本種に寄生するキクヒメタマバエの虫えいであるイソギクハイボフシとヨモギタマバエ属の1種(Rhopalomyia sp.)の虫えいであるイソギクメナガツボブシが確認されている[13]

分布と生育環境

海岸の岩石地や崖に生育するイソギク、静岡県賀茂郡南伊豆町にて

日本紀伊半島固有種で、千葉県犬吠埼から、東京都神奈川県静岡県御前崎まで[5][6]愛知県渥美半島[14]太平洋側岸、伊豆諸島京都府丹後地方島根県山口県日本海側[15]に分布する。日本海側の分布については、人為的なもの(逸出)とされる[6]ことがあるがその根拠は不明[15]鳥島が南限[12]。千葉県の鋸山標高329.4 m)では、海岸から山頂まで本種が断続的に分布している[16]

海岸岩石地やに生育する[7]

近縁種との識別ポイント

そっくりの姿で、花がやや大きいシオギク (D. shiwogiku (Kitam.) Kitam.) は四国徳島県から高知県の海岸に産する。キノクニシオギク(キイシオギク、Chrysanthemum kinokuniense (Shimot. et Kitam.) H.Ohashi et Yonek.)は、両者の中くらいの大きさで紀伊半島南側の海岸線に分布する。

種の保全状況評価

日本では環境省による国レベルのレッドリストの指定を受けていないが[17]、以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。富士箱根伊豆国立公園で指定植物のひとつに選定されている[18]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “イソギク”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月17日閲覧。
  2. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “イソギク”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月17日閲覧。
  3. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “イソギク”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月17日閲覧。
  4. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “イソギク”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年8月17日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j 門田 (2013)、524頁
  6. ^ a b c d e f g h i j 佐竹 (1981)、165頁
  7. ^ a b c d e f g h 林 (2009)、70頁
  8. ^ a b c 牧野 (1982)、576頁
  9. ^ a b c d 高村 (2005)、324頁
  10. ^ a b イソギク”. 筑波実験植物園. 2021年8月17日閲覧。
  11. ^ イソギク”. 武庫川女子大学薬用植物園. 2021年8月17日閲覧。
  12. ^ a b c d 永海 (1953)、51頁
  13. ^ 徳田 (2012)、80頁
  14. ^ a b レッドデータブックあいち2020、イソギク (PDF)”. 愛知県. pp. 182. 2021年8月17日閲覧。
  15. ^ a b c 京都府レッドデータブック2015、イソギク”. 京都府. 2021年8月17日閲覧。
  16. ^ 永海 (1953)、55頁
  17. ^ 環境省レッドリスト2019の公表について”. 環境省. 2021年8月17日閲覧。
  18. ^ イソギク”. 八丈植物公園・八丈ビジターセンター. 2021年8月17日閲覧。
  19. ^ 茨城県版レッドデータブック<植物編>2012年改訂版 (PDF)”. 茨城県. pp. 245. 2021年8月17日閲覧。

参考文献

外部リンク


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