相次ぐ大型店の撤退や運営体制の変更
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「神戸ハーバーランド」の記事における「相次ぐ大型店の撤退や運営体制の変更」の解説
前述の様な欠点による集客力の不足から、1994年(平成6年)12月に神戸西武が業績不振を理由に早くも撤退し、その店舗跡に1996年(平成8年)4月に神戸出身の南部靖幸が率いるパソナが神戸ハーバー・サーカスを開業したものの、やはり業績が低迷して2002年(平成14年)6月にオメガ・プロジェクトの経営参画を仰いだものの同社の構想が具体化せず、2003年(平成15年)8月17日にソフマップが近くのダイエーハーバーランド店5階に移転するため閉店するなどテナントの流出が続いた事から、2004年(平成16年)3月末に経営不振で撤退した。 そのため、当時ビルを所有していた住友生命保険がその店舗跡を約30億円かけて改装し、商業施設のコンサルタント業者のジオ・アカマツの運営で12月3日にビーズキスとして開業したものの、2007年(平成19年)11月25日に神戸スイーツハーバーが3年間の契約期限が来た事を理由に閉店し、2008年(平成20年)1月にトイザらスも閉店するなど有力なテナントの撤退が相次いだため、同年3月にはテナント数が約30店まで減少した。 そこで、新たに運営を受託した日本管財は従来失敗してきた若者向けから固定客らが見込める家族向けに改装する事とし、2008年(平成20年)4月25日に、地下1階に飲食店が集まるだけでなく絵本コーナーや遊具などを備えた北欧デザインのテーブルやイスが並ぶ462席のユニークなフードコートプレイを開業させ、全体の店名をファミリオに変更して新装開店させたが、2011年(平成23年)1月31日にファミリオの衣料品などのテナント14店が一斉に閉店して大半のテナントが撤退したため、1階と地下1階の飲食店やコンビニなどの4店舗のみとなって、他のフロアは閉鎖される事になった。 その他にも、2000年(平成12年)7月に星電社が撤退し、同年12月に跡地をコムサストアとして開業し、オーガスタプラザも業績の低迷が続いていたため、ビルを保有していた大阪ガスがモルガン・スタンレーグループに売却して2002年(平成14年)6月7日に所有権が移転し、同時にその運営権も高島屋と大阪ガスの合弁会社からモルガン・スタンレー側に移行したため、同年9月末の賃貸契約期間満了と共に高島屋が出店していたテナントも閉店して、同時に運営会社オーガスタも解散するなど、業績が低迷して撤退や営業主体が変わる大型店が相次いだ。 また、神戸西武や神戸阪急といった百貨店やダイエー以外の商業施設は専門店のテナントを集めた専門店ビルの形式のため、店舗の入れ替わりも多く生じている。 2005年(平成17年)11月30日にダイエーが撤退した事により、開業当初から当地区で営業し続けている大型商業施設は神戸阪急とそのグループ企業が運営する神戸モザイクのみになるなど、周辺店舗が入れ替わって、店舗周辺の客層が大きく変化していった。 街開きした当時から残る最後の大型店であった神戸阪急は、周囲の施設のテナントの変化などによる客層の環境変化に対応しようとして2004年(平成16年)にベビー用品のアカチャンホンポを誘致したり、ダイエーの撤退を受けて2006年(平成18年)3月のグループのスーパーマーケットの阪急オアシスの導入や2006年3月期に子供関連売場のエンターテインメント性強化などてこ入れを行ったが、阪神・淡路大震災前後の1995年3月期と1996年(平成8年)3月期の2年間だけは黒字となり、同年3月期には売上高約259億円を上げたものの、他の18年間は赤字が続いていた。 こうした業績低迷の慢性化もあり、神戸阪急は百貨店業態での営業継続は困難として、2012年(平成24年)9月末の賃借契約が切れる前の同年3月11日に閉店した。 神戸阪急の閉店に伴い、エイチ・ツー・オー リテイリングは神戸阪急に隣接して営業している神戸モザイクの運営会社タクトの株式40%すべてを大家である三菱倉庫に譲渡して経営権も移行し、当地区から完全に撤退した。このエイチ・ツー・オー リテイリングの撤退により、当地区の主要な商業施設はすべて経営母体が開業時と異なる事になった。 現在の主要な商業施設は、オーガスタプラザの跡で営業するプロメナ神戸、ダイエーの跡で営業するumie、街開きした当時からほぼ同形態で存続してきた神戸モザイクとなっている。
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