理趣経種子曼荼羅とは? わかりやすく解説

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理趣経種子曼荼羅

主名称: 理趣経種子曼荼羅
指定番号 2518
枝番 00
指定年月日 2000.12.04(平成12.12.04)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数 1巻
時代区分 平安
年代
検索年代
解説文:  理趣経大日経金剛頂経とともに真言密教根本経典一つとされるのである空海主として不空訳「大楽金剛不空真実三摩耶般若波羅蜜多理趣品」を依用したので、真言宗の最も重要な経典として、今日に至るまで読誦されている。
 本巻は、この理趣経説く世界種子曼荼羅によって表現したもので、類例稀な梵書作品である。体裁巻子装で、表紙には江戸時代間似合紙用い外題を「種子勝覚筆」と墨書する。外題下に形の朱印が捺されている。この朱印は、東寺観智院において江戸時代整理時に使用されたもので、墨書から第二百九函に納められていたことが知られる料紙には、双鳳凰丸瓜唐草文雲母刷りした美麗唐紙からかみ】を用いている。
 巻頭墨書認められるものの、判読しがたい。次に単音節の梵字【ぼんじ】により諸尊象徴する種子墨書する。金剛薩〓以下の単独種子みられる尊名記されていないいずれも諸尊象徴する種子で、理趣経曼荼羅の主尊種子であることが確認できる続いて胎蔵界八葉」「金剛界五佛」の種子書写する。これら種子配列は、仁海にんがい】(九五五-一四六)の理趣経十八曼荼羅(『大蔵経図像第五巻)に似ているが、本巻には第十六段五部の主尊種子がなく、金剛界五仏最初ではなく最後に配するところが相違するこのように本巻すべての尊格種子表現している種子曼荼羅であり、真言宗日常読誦する理趣経表現しているものである
 奥書から、本巻勝覚しょうかく自筆であることが知られる曲線生かした書体運筆には抑揚があり、仮名書筆致通じのびやか書法である。勝覚一〇五七一一二九)は堀川左大臣源俊房の子で、応徳三年一〇八六)に醍醐寺第一四世座主となり、永久三年一一一五)に三宝院創建した人物である。また、巻末延享三年一七四六)賢賀奥書から、本巻東寺観智院金剛秘蔵されたことを確かめられる
重要文化財のほかの用語一覧
書跡・典籍:  王勃集巻第二十九残簡  珠冠のまぬある  理趣経  理趣経種子曼荼羅  理趣釈  琉球神道記  琴歌譜



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