災害への対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:49 UTC 版)
新潟県中越沖地震 2007年7月16日、新潟県沖の日本海でマグニチュード6.8の新潟県中越沖地震(最大震度6強)が発生した。第21回参議院議員通常選挙の遊説中に地震発生を知らされた安倍は、いったん官邸に戻ってから、震度6強を記録した柏崎市を訪問した。余震の発生が懸念される中で首相自らが震源地に程近い現地を訪問したことは、危機管理の観点から議論を呼んだ。 元経済企画庁長官の堺屋太一は「現場に行ったときに果たして正確な情報が得られるのか。総理大臣は通信情報の拠点におられた方が良かった」 と指摘し、衆議院議員の加藤紘一は「担当大臣を派遣するっていうのが本来の第一歩だと思います。総理大臣は大将ですから、一番官邸にいて指示を出すっていうのがいい対応」 と指摘した。読売新聞は、「首相が発生直後に行けば、現場が首相への対応に人手を割かなければいけなくなり、行っても混乱するだけだ」 との論評も報じている。 平成26年豪雪 2014年2月に雪害が発生。政府は降雪が厳しくなる前の14日に災害警戒会議を開いて対応し、15-16日には、山梨・長野両県知事の要請に基づき、自衛隊を派遣した。しかし、17日に大雪で車が立ち往生したまま除雪車が進入できない状況となり、産経新聞では「政府の対応が後手に回った」と報じられた。17日の記者会見において、民主党の松原仁は、安倍が前日の16日夜に支援者と天ぷら料理店で会食したことに触れ、「緊張感が乏しい。16日の段階で雪の中で孤立している集落や車があった。残念だ」と述べた。また、海江田万里は、「初動が遅れたというそしりを免れない」と批判した。野党の批判を受け、安倍は、同日の衆院予算委員会で、「関係自治体と連携を密にし、関係省庁一体となって国民の生命、財産を守るため、対応に万全を期す」と述べている。 令和元年房総半島台風(台風15号) 2019年9月の房総半島台風に対する初動対応について、立憲民主党の枝野幸男は「結果的に対応が遅れたことを率直におわびし、第三者による客観的な検証を急ぐべきだ」と述べた。これに対し、安倍は「初動対応は迅速、適切に行われてきた」と述べた。 2019年-2020年コロナウイルスの流行 詳細は「2019年コロナウイルス感染症の流行に対する日本の行政の対応#政府」を参照 2020年1月26日、2019新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患が中国・武漢市で勃発したことを受け、武漢市の邦人帰国のためのチャーター便の手配等を行うと述べた。2020年2月26日、多人数が集まるスポーツ・文化イベントは、大規模感染リスクを勘案し、今後2週間の中止・延期・規模縮小を要請した。2020年2月27日、感染拡大防止のため全国全ての小中高校や特別支援学校を3月2日からするよう要請した。2020年3月5日、政府は水際対策として中国・韓国からの入国制限のため両国のビザの効力停止を決定した。安倍は、「機動的な水際対策を躊躇なく断行していくことが不可欠だ。今般、積極果断な措置を講じることにした」と強調、「中国や韓国全土から人の流入が続いている。感染拡大を防止し、国民の不安感を解消する」とも述べ、検疫を強化する考えを示した。2020年3月14日、新型コロナウイルスの感染拡大に備え「緊急事態宣言」を可能にする特別措置法成立に関し「あくまで万が一のための備えをし、そのための法律だ。さまざまな私権を制限する緊急事態の判断は専門家の意見もうかがい、慎重な判断を行っていく」と述べた。 2020年4月7日、感染が拡大している東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県を対象に、5月6日までを期間とし、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令した。
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