河川局長通達による分類とは? わかりやすく解説

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河川局長通達による分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 03:30 UTC 版)

日本のダム」の記事における「河川局長通達による分類」の解説

指定ダムの詳細については電力会社管理ダム参照もう一つ1966年昭和41年5月17日当時建設省河川局実際河川管理を行う各地方建設局都道府県知事宛てて通達した、建設省河川局長通達・建河発第一七八号がそれである。この通達においては河川法規定された「ダムに関する特則」の運用規定をより細かく定め河川法第26条許可受けて設置される高さ15.0メートル上のダム、すなわち利水ダムについて具体的なダム名を挙げて分類している。分類について前述河川法施行令第23条基本に、放流による下流への影響度、堆砂による上流への影響度、及びゲート運用など放流操作複雑さに応じて第一類から第四類までダム分類している。 詳細について下記の表に記す。おおむね第一類大容量貯水池擁する発電専用ダムが、第二類大河川の中流部建設されているダムが、第三類はゲート数が多いダム対象となっている。なお第四類については小規模なダムのほか、多目的ダム治水ダムといった洪水調節機能有するダム指定されている。以降利水ダム完成いずれか分類指定されるが、ダム取り巻周辺状況変化によっては分類指定変更されることがある例え静岡県天竜川建設され秋葉ダム通達発令当時には第一類指定されていたが、現在は第三類に指定変更となっている。この分類については各事業者それぞれの管理ダムにおける指定状況把握しているが、日本全国にあるダム全て明記した文献明らかになっていない分類解説指定ダム第一類ダム 設置に伴い通常時比べて洪水流下速度増大などが発生し下流洪水流量著しく増加するダムで、結果発生する水害防止するために増加流量調節することができると認められる容量ダム湖確保することで、洪水対処する必要があるダム雨竜第一雨竜川)、奥只見田子倉只見川)、須田貝(利根川)、奈川渡・水殿犀川)、高瀬七倉高瀬川)、牧尾王滝川)、御母衣庄川)、畑第一井川大井川)、佐久間天竜川)、風屋熊野川)、池原北山川)、長沢吉野川)、上椎葉耳川)、一ツ瀬一ツ瀬川)などのダム第二類ダム 堆砂によりダム湖上流河床上昇したダム、またはダム管理者貯水池敷地として所有権取得した土地面積広さ十分でないダムで、洪水時にの上流の水位上昇による水害防止するため、ダム湖水位予備放流水位として夏季事前に放流し水位下げ洪水対処する必要があるダム上郷最上川)、新郷阿賀野川)、片門只見川)、泰阜・平岡・船明(天竜川)、落合大井笠置木曽川)などのダム第三ダム 貯水池容量比して洪水吐放流能力大きダムか、あるいは洪水吐ゲート操作方法が複雑であるダムで、ダム湖水位予備放流水位として夏季にあらかじめ放流し水位下げ洪水対処することが、水害防災上において適切と認められるダム鹿瀬阿賀野川)、黒部鬼怒川)、二居(清津川)、宮中取水信濃川)、稲核生坂水内犀川)、菅平神川)、畑第二奥泉大井川)、秋葉天竜川)、浜原江の川)、夜明筑後川)、瀬戸石球磨川)などのダム第四ダム ダム湖の水位常時満水位ダム湖満水になる通常の水位)として洪水対処しても、放流による流域への影響がなく水害防災支障がないダム。 聖台(宇莫別川)、大鳥只見川)、玉原発知川)、間瀬間瀬川)、黒又川第一黒又川第二黒又川)、カッサカッサ川)、野反(中津川)、田代大井川)などのダム。および治水目的有する多目的ダム治水ダム。 この項目は冒頭記され指定ダムについては最後に記されている。残り内容についておおむね河川法施行令同一であるが、より細かい規定がされている。なお、こうした二つ規定により利水ダム河川が持つ従前機能維持することが求められ、各ダム毎に操作規定定めて対処する必要が生じた積極的な治水責任はないものの、多目的ダムなどと連携して洪水調節を行うことがある一例として2006年平成18年7月長野県襲った平成18年7月豪雨において、信濃川水系最大支流である犀川氾濫を防ぐため、特定多目的ダムである大町ダム高瀬川)と東京電力管理する犀川上流高瀬川上流発電用ダム連携治水操作がある。犀川上流奈川渡ダム第一類)、水殿ダム第一類)、稲核ダム第三類)と高瀬川上流高瀬ダム第一類)、七倉ダム第一類)は発電目的しか持たないが、犀川水位危険な状態陥ったため河川管理者である国土交通省北陸地方整備局長野県当時管理者田中康夫長野県知事)の要請を受け空き容量利用して上流からの洪水貯留し特例洪水調節行った。この結果犀川流域では堤防決壊越流による浸水被害をほぼ皆無抑えている。

※この「河川局長通達による分類」の解説は、「日本のダム」の解説の一部です。
「河川局長通達による分類」を含む「日本のダム」の記事については、「日本のダム」の概要を参照ください。

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