旧世代ぷよぷよ(旧ぷよ)
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「ぷよぷよ」の記事における「旧世代ぷよぷよ(旧ぷよ)」の解説
『ぷよぷよ』シリーズの元祖となる作品。次世代の『ぷよぷよ』(新ぷよ)とタイトルが同一であるため、区別のために電波新聞社から発売されたムック『ALL ABOUT ぷよぷよ』では旧ぷよと呼ばれていたほか、一部のメディアでは「旧ぷよぷよ」が通称として扱われていた。後に、1998年発売のムック『ディスクステーション Vol.21』にて『ぷよぷよ〜ん』の発表にあわせて特集されたシリーズ紹介の記事や、Game Watchによる2019年のインタビュー記事ではプロトタイプぷよという呼称が用いられていた。このほかにも単にMSX2版やFC版と呼ばれることも多く、セガの奥成洋輔は2020年のインタビューの中で、ディスク版と呼んでいた。現在「旧ぷよ」という用語は『ぷよぷよフィーバー』以降の作品に対してコンパイル時代の作品を区別する際にも使われる。 この当時はまだシステムが確立されておらず、後の「とことんぷよぷよ」に相当する1人でエンドレスでプレイするモードがメインであり、コンピュータとの対戦や「連鎖ボイス」が搭載されていないなど、後続のシリーズとはシステムが若干異なる。また、いずれのバージョンにおいても、後にシリーズで主人公を務めるアルルはパッケージやタイトル画面(MSX2版のみ)に登場するのみに留まっており、ゲーム本編には登場しない。ぷよの色は最大6色(緑・赤・黄・灰色・黄緑・青)存在し(後の作品では最大5色)、軸ぷよではない方のぷよは設置するまで顔が表示されない。オプション設定により、ぷよぷよの形状を「ヒューマン(人型)」に変更できる。「ヒューマン(人型)」変更時は同じ色の人が上下に重なると肩車をし、横に並ぶと手をつなぐ。一方で、相手側に一度に送りつけることができるおじゃまぷよ(ストック)の最大数の制限は、これ以降のシリーズにも引き継がれていくことになる。 MSX2/2+版 コンパイルから発売。先述の通りぷよは6色で、接着時のいわゆる「ぷよぷよ感」はまだなかったが、ぷよのデザインが色別にそれぞれ異なっており、後に新ぷよ以降でも多く使われた形状のベースとなっている。タイトル画面やパッケージではMSX2版『魔導物語1-2-3』の主人公の少女(後のアルル・ナジャ)が描かれているが、衣装は同作のものに準拠しており、後のアーケード版以降のものとは異なっている。また、プレイ中にはアルルは一切登場しない。 隠しコマンドでぷよの形状を「ヒューマン」型、黄色ぷよのみを「カーバンクル」に変更できるモードがある。 操作方法も試行錯誤な状態だったのか、開発中のバージョンの一つには『魔導物語』の様に、カーソルキーのみで操作できる仕様のものも存在した。 ファミリーコンピュータ ディスクシステム版(書き換え専用) MSX2版と同時発売で、ゲーム内容もほぼ同様。こちらは全色のぷよの形状が同じデザインに統一され、MSX2版における「みどりぷよ」型(丸い中華まんのような形状)に似たものとなっている。タイトル画面は『ぷよぷよ』のロゴが青い文字で大書きされているのみで、アルルは一切登場しない。オプションでぷよの形状を「ヒューマン」型に変更することが可能。MSX2版や後のシリーズとは異なり、可視フィールドが13段目まで存在する。 販売は徳間書店インターメディアで、「ファミマガディスク」シリーズのVol.5として発売された。このシリーズのいくつかは一般公募作品だが、本作品は一般公募作品ではない。また、書き換え専用ソフトのためパッケージ販売はされていない。 ファミリーコンピュータ(ロムカートリッジ)版 前述のディスクシステム版をベースとし、ロムカートリッジ版として再発売。販売は同じく徳間書店インターメディア。後述のアーケード版やメガドライブ版などの新ぷよ登場後に改めて移植された作品で、2人対戦時に新ぷよの要素が一部取り入れられている。本作はバッテリーバックアップ機能を搭載していない事情から、ミッションモードの進行状況の記録はパスワード方式に変更された。文字色などのデザインがディスクシステム版から僅かに変更され、タイトル画面やパッケージのタイトルロゴも新ぷよと同様の書体で赤色の文字に変更された。パッケージイラストのアルルの衣装は新ぷよ準拠に変更されているが、ディスクシステムと同じくゲーム中には登場しない。 既に新ぷよが登場した後に発売されたため、対戦時に降ってくるネクストぷよが後のシリーズ同様に両側のプレイヤーで一致した順番で降ってくるように変更され、対戦時に発生するおじゃまぷよの最大リミット数を18個、24個、30個、42個、60個、255個から変更できる機能が追加されている(一度に降る量は新ぷよと同じく最大30個まで)。最大値である255個に設定すれば、より新ぷよに近いルールになる。またそれに合わせて、両フィールドの画面下に、相手から送られた予告おじゃまぷよの数値表示と、対戦の通算勝利数カウント表示が追加されている。
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