政党政治家へとは? わかりやすく解説

政党政治家へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 07:10 UTC 版)

田中義一」の記事における「政党政治家へ」の解説

将来元帥ともいわれたが政界への転身図り1925年大正14年)、高橋是清の後の政友会総裁就任した治安警察法により現役軍人政治結社加入できないため陸軍退役している。 1924年大正13年)の第2次護憲運動の際に立憲政友会分裂して第1党地位失った総裁であった高橋是清辞意表明して後任選び始まった。だが、最有力候補であった横田千之助分裂惹き起こした当事者ということ辞退しやむなく党外から総裁迎え入れるとなった当初伊東巳代治田健治郎の名前が挙がったが、両者ともかつて内紛政友会追われ経緯があり、これを辞退した次に官僚出身ながら国民人気がある後藤新平迎えようとしたものの、後藤はかつて関東大震災後自分立案した帝都復興計画政友会反対潰され経緯からこれ拒否唯一就任応じたのが田中であった田中就任の際、300万円政治資金持参金としたが、陸軍機密費から出たものではないか他党から追及されている(陸軍機密費横領問題)。また、在郷軍人会を票集め利用したとする疑惑もあった。真相不明であるが、在郷軍人会育ての親である田中政友会総裁就任及び対立する憲政会(後に立憲民政党)の軍縮政策在郷軍人投票行動影響したのは間違いなく高橋総裁時代出されていた軍部大臣文官化論が就任直後田中による「鶴の一声」で否定されるなど、党の政策軍備強化対外強硬路線へと転換する折りしも田中総裁就任直前に、唯一の潜在的競争者であった横田千之助死去したことにより、田中阻む人物党内からいなくなったことも大きかった田中政友会招聘最終的に決めたのは横田であったが、星亨西園寺公望原敬らの側近であった横田板垣退助自由党以来自由主義伊藤博文立憲主義併せ持つ政友会本流継承者であり、第2次護憲運動大正デモクラシー軍縮路線有力な担い手であったからである。1926年大正15年1月28日田中貴族院勅選議員となった。 さらに、田中誘い政友会入党した人物も、それまで政友会とは異質な人々であった鈴木喜三郎国粋主義者として名高い平沼騏一郎(後の大審院長枢密院議長首相)が寵愛する司法官僚自由主義敵視していた人物であり、久原房之助田中自身出身母体である陸軍長州閥と結んでいた政商であった。やがて成立した田中内閣では、鈴木内務大臣同じく平沼とされる弁護士原嘉道司法大臣抜擢され、さらに鉄道大臣小川平吉外務政務次官森恪外相田中兼務)、内閣書記官長鳩山一郎任じられた。3人とも政友会古参であるが、小川国粋主義者として知られ鳩山鈴木義弟協力者であった2度護憲運動大正デモクラシー活躍した政友会古参幹部閣僚に任じられたが、重要ポストからは外された。当時青年政客として名を馳せていた肥田琢司政治活動協力求め第四朝鮮総督人選では肥田推薦により山梨半造任命した鈴木・原によって治安警察法強化され小川によって軍部連携して中国への積極的な進出策が図られるなど、護憲運動などでかつて政友会勝ち取った成果否定する政策が採られた。もっとも、憲政会民政党リベラルな人々支持集めていく中で、これに代わる支持基盤をより保守的な人々求めることで新たな支持層開拓して、その受け皿になろうとした努力現われとも考えることも可能である。こうした政策第16回衆議院議員総選挙鈴木画策し選挙干渉によって、党勢回復したものの、政友会はかつての自由主義政党とは離れた親軍的な保守政党変質していくことになる。 田中没後起きた統帥権干犯問題における政友会軍部連携も、単に立憲民政党への対抗というよりも政友会変質に伴う「親軍化・右傾化現象反映であったその後短期犬養毅総裁経て鈴木喜三郎久原房之助中島知久平久原と同じ軍需関連政商)と、親軍派あるいは国粋主義派な総裁が同党の分裂解党まで継続されることになる。

※この「政党政治家へ」の解説は、「田中義一」の解説の一部です。
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