当初の展開と評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 01:43 UTC 版)
「ヨーグルティング」の記事における「当初の展開と評価」の解説
日本でのサービスは、ネオウィズとガンホー・オンライン・エンターテイメントの間で3年間の商用契約が交わされ、契約金は340万ドルおよび売上げの一定比率。ガンホーの日本側担当者によれば、これは契約金だけではなく日本向けローカライズおよび独自展開のための開発協力金を含むとのこと。 日本サービスは「ハーモニカワールド」「カスタネットワールド」「フルートワールド」の3サーバー体制で正式サービスが開始され、2006年2月からテスト用サーバーとして「ウクレレワールド」が追加された。 だが、特に日本版についてはおよそ好調とは言い難い低調な状態に終始することになった。これについて開発プロデューサーは、「翻訳以上の日本向けローカライズは特にしないのが基本方針だった」とコメントしており、また「韓国とは違ったローカライズを加えなかったのは失敗だった」ともコメントしている(これについては、ネオウィズ側の契約不履行ではないかという声も一部[誰?]に聞かれている)。このような理由により、日本版においても、日本人調の名前のNPCが極端に少なかった事もあり、後述する「暗田」のキャラクター描写に批判が集中した。 実際、当初のゲームシステムは将来性を期待させるものであったものの完成度はまだ総じて低く、また、前述のように日本人的な名前のNPCが少ない事に加え、その他のキャラクター設定にしても、表面上まともな人物として描写をされている校内の優良児的なキャラクター(ただし、エピソードの進展に伴って裏の一面を見せるキャラクターが多い)には西洋風・韓国風の名前、当初から不思議な外見やエキセントリックな言動のキャラクター、胡散臭い言動のキャラクターに東洋風の名前が多く付けられるなど、日本では馴染み難い、ある意味では韓国の国外でも商業展開をする商品として製作されているとは思えないような、開発スタッフの国際的なバランス感覚の欠如が露になっているとの指摘が相次いだ。 なお、ほぼ同じ状況のタイ版において、上記のような反応があったかの詳細は不明。 これらが日本向けカスタマイズも無くそのまま日本版に持ち込まれている事も、韓国文化に対するステレオタイプ的な偏見を持つ層には特に不評を買った。特に同様にシナリオに登場するトラブルメーカーのNPCであっても、日本調の名である「暗田」が低姿勢でズル賢い上に弱そうなオカルトオタクとして宵月学院の学内でもアウトサイダー的な位置に身を置く策士であるのに対し、韓国調の名である「スーチョン」はエスティバー学園生徒会の一員で高圧的で、自分では逞しく有能ぶっているが、実際は無能なへたれである上、バカ丸出しの言動でプレイヤーたちを振り回すトラブルメーカーであることが、ごく序盤のエピソードで露呈するという、さながら嫌韓本の描写のような設定であった。 これらの事が、日本国内においてはインターネット上の匿名掲示板などで、かねてより反日感情を苦々しく思っていた人々を徒に刺激する事になってしまい、匿名掲示板などでネガティブキャンペーンやバッシングが繰り広げられる原因ともなった。 そもそも日本やタイでの評価を語る以前の問題として、最初のメジャーアップデートとして実施された『2がっき』アップデートが大失敗作と言うより他ない内容で、本家韓国では建て直しを早期に諦めて運営自体を終了しているものの、日本とタイではその後も現地の契約先の運営会社によって運営が継続された事は上記の事情と比べると皮肉な結果である。だが、以降は運営を継続している日本版でも、大規模なアップデートや新要素の追加ができなくなってしまった為にゲーム内の過疎化を食い止める事ができず、2007年3月29日、従来の3サーバー体制を廃し後継サーバーとして「オルガンワールド」を新設、こちらに従来の3サーバーのキャラクターを統合し、1サーバー体制での運営となった。 だが状況は好転せず、運営打ち切りがささやかれ続ける中、サーバー統合後3年以上もの間、一部の熱心な固定ファンに支えられる形で異例とも言える運営が続いたが、2010年5月14日、遂に日本版サービスの終了に至った。
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