帝国首都建設総監とは? わかりやすく解説

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帝国首都建設総監

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 10:09 UTC 版)

アルベルト・シュペーア」の記事における「帝国首都建設総監」の解説

世界首都ゲルマニア」も参照 1937年1月30日シュペーアは帝国首都建設総監(ドイツ語版)(ドイツ語: Generalbauinspektor für die Reichshauptstadt、GBI)に任ぜられ、大ドイツ首都ふさわしくベルリン改造するメガロマニアックな首都改造計画ゲルマニア計画」の統括責任者となったベルリン市街は、ブランデンブルク門国会議事堂の西寄り建設される長さ 5 km巨大な南北軸(Nord-Süd-Achse)の大通り沿って再編成され巨大な新古典様式政府機ビル大企業本社ビル通り両側並べられ北端には「国民ホールen:Volkshalle)」と呼ばれる大会堂が建つことになっていた。これはローマサン・ピエトロ大聖堂の大ドームに基づく巨大ドーム建築であったが、高さ 200m 以上、直径 300m と、サン・ピエトロ大聖堂17倍大きなドーム予定されていた。 南北軸南端には凱旋門計画されたが、これもパリエトワール凱旋門を基にしながらもさらに巨大なもので、高さは 120m となるはずだった。南北軸大通りには、南側北側巨大な鉄道駅、「南駅」、「北駅」を設け計画だった。また大通りたくさんの車線設けるために幅広く確保して凱旋門より南へ40 km渡り伸びる予定だった。これらの大建築の設計一部には、ヒトラー若いころ構想してデッサン残した建築デザイン使用された。シュペーア記述シュパンダウ刑務所書かれ回顧録によれば計画がすべて完成すれば8軒の建物立ち退きのために壊される見られていた。南北軸実現しなかったものの、ブランデンブルク門基点とする東西軸(Ost-West-Achse)は着工しており、ティーアガルテン街灯などが残存している。現在ティーアガルテン建っている戦勝記念塔も、この計画のために国会議事堂前から移設されたものであるシュペーアヴェルサイユ宮殿鏡の間より2倍長いホールのある総統官邸新館ドイツ語版)を設計したシュペーア多く労働者過酷な労働強いて1年足らず完成させ、その手腕にヒトラーは「わが天才」と称えたヒトラーはさらに大き総統官邸設計するよう要請したが、これはついに実現しなかった。1939年4月ヒトラー50歳の誕生日前夜東西幹線道路開通しシュペーアヒトラーへの誕生日プレゼントとして、15年前にヒトラースケッチした凱旋門模型官邸用意してヒトラー喜ばせた。 しかしこの建築計画当時労働者不足あえいでいたドイツ経済にとっては負担大きいものだった。そこでヒトラーシュペーアハインリヒ・ヒムラーらは共同で、強制収容所囚人たち労働者として用い計画立てた。まずシュペーアGBIとしての権限親衛隊建設資材工場への融資行い工場建設資材弁済を行うというものであったまた、1938年9月にはベルリン市2500人のユダヤ人転居させるよう提案し、彼らはベルリン市郊外収容所移転させられた。また、第二次世界大戦中にもユダヤ人たちが住んでいた住居管轄権主張している。 1939年第二次世界大戦開戦により、多くゲルマニア建設計画計画のみにとどめ置かれ、一旦着工見送られることとなったフランス屈服後の1940年6月25日には、壮大なゲルマニア計画に強い思い入れがあったヒトラーは、建設再開前倒し命令した。しかし1941年12月にはシュペーア計画の中止申し出管轄にあった労働力東部での鉄道建設軍需工業提供したその後ヒトラーベルリン陥落の迫る最期の時まで気にかけていた。総統官邸新館1945年ベルリン市街戦大きく損傷し残った部分占領軍であるソ連軍によって破壊された。 「新ベルリン市」の模型国民ホール」の模型 ベルリン・オリンピアシュタディオン 総統官邸新館

※この「帝国首都建設総監」の解説は、「アルベルト・シュペーア」の解説の一部です。
「帝国首都建設総監」を含む「アルベルト・シュペーア」の記事については、「アルベルト・シュペーア」の概要を参照ください。

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