実戦での活躍と役割の変化とは? わかりやすく解説

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実戦での活躍と役割の変化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 15:54 UTC 版)

突撃砲」の記事における「実戦での活躍と役割の変化」の解説

第二次世界大戦での実戦で、突撃砲開発コンセプト通り活躍見せた電撃戦の各場面において、主に歩兵戦闘の支援行い敵勢力の重火器制圧効果挙げた一方初期突撃砲指揮車防御力に劣る装甲ハーフトラックであったため指揮官損害多く、後に指揮官突撃砲搭乗するように編成変えられた。 1941年バルバロッサ作戦ソ連侵攻作戦)を発動しソ連侵攻したドイツ軍は、圧倒的にすぐれた戦車T-34直面しすべての装甲戦闘車両威力不足となったソ連赤軍膨大な戦力対し長距離行軍強いられたことから、ドイツ軍戦車戦力は急激に消耗していった。 東部戦線では、ドイツ歩兵最大脅威は敵のトーチカではなく戦車であり、突撃砲求められるのは、敵戦車破壊できる対戦車能力となった。もともと突撃砲は、対戦車戦闘想定しており、徹甲弾発射することができたが、これに加えてベトントーチカ用に配備されていた成形炸薬弾用いて対戦車戦闘従事した。のちにドイツ軍戦車エースとなったミヒャエル・ヴィットマン独ソ戦初期III号突撃砲A型単独16輌(諸説あり)のソ連赤軍軽戦車T-26迎撃、うち6-7台を撃破したというエピソードを持つ。 ドイツ軍は、突撃砲歩兵支援向きの短砲身砲を対戦車戦闘にも有利な長砲身変更する計画大戦前から進めており、1940年にはクルップ社にて試作砲が完成して試験始まっていた。しかし開発中だった新型7.5cm砲ではT-34に対して威力不足と考えられたため、ラインメタル社が新たに提示したより強力な長砲身砲(7.5cm StuK40 L/43及びL/48)を開発搭載することになった。ここに至って突撃砲任務は、対戦車戦闘比率大きくなったといえる。また歩兵支援任務向けの突撃砲として、対トーチカ攻撃用としてより口径大きな榴弾砲装備した、10.5cm Sturmhaubitze 4242突撃榴弾砲または突撃榴弾砲42型)が並行して量産され通常の突撃砲と同じ大隊配備された。この時点で、突撃砲は「歩兵直接支援するために重装甲にした自走砲」から「回転砲塔持たず、その重量装甲防御火力振り向けた戦車」へと性格変えた戦車不足に悩むドイツ軍にとって、突撃砲なくてはならない戦力となった前述通り突撃砲は同じ重量戦車より装甲火力勝り、その上、高い工作精度要求されるボールベアリング必要な回転砲塔持たないため、生産工程戦車よりも少なく済み大量生産が可能であった。ただし、回転砲塔とそれに付随した機関銃を持たなかったため、敵味方入り乱れるような状況や、全周対応性の求められる任務には適しておらず、バズーカなどの携行対戦車兵器装備した歩兵背後側面回られると戦車よりも脆い点が弱点であった。それであってもドイツ突撃砲終戦まで連合国軍相手歩兵支援対戦車戦闘活躍しドイツ軍対戦車戦力根幹であったドイツ軍歩兵をして「戦車5台より突撃砲1台を」と言わしめることとなったのである。 しかし、砲兵科機甲科セクト争いにより、似たような性格戦闘車両である突撃砲駆逐戦車両方生産してしまったという側面もある[要出典]。駆逐戦車的な性格強めた突撃砲は、大戦中期以降戦車部隊にも配備され、これは本来の突撃砲運営部隊との間に少なからぬ摩擦もたらした配備される突撃砲取り合いになっただけでなく、砲兵科からは「砲兵騎士十字章を得る手段無くなってしまう」(突撃砲以外の砲兵間接砲撃による支援任務主体であり、また直接交戦機会が多い対戦車砲歩兵師団戦車猟兵装備であるため)などと反発の声が上がった。 なお、武装親衛隊突撃砲従来から戦車隊配備されていたため、国防軍のような問題軋轢発生していない。

※この「実戦での活躍と役割の変化」の解説は、「突撃砲」の解説の一部です。
「実戦での活躍と役割の変化」を含む「突撃砲」の記事については、「突撃砲」の概要を参照ください。

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