基底と次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 05:42 UTC 版)
零ベクトル空間の基底はただ一つ、空集合である: ⟨ ∅ ⟩ = { 0 } . {\displaystyle \langle \emptyset \rangle =\{0\}.} 左辺は空集合で張られる部分空間を意味する。よって零ベクトル空間の次元は dim ( { 0 } ) = | ∅ | = 0 {\displaystyle \dim(\{0\})=|\emptyset |=0} となる。 逆に、与えられた体上の零次元ベクトル空間は必ず零ベクトル空間に同型になる。
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基底と次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 01:56 UTC 版)
V の次元を有限な n とし、{e1, …, en} を V の一つの基底とする。このとき、集合 { e i 1 ∧ e i 2 ∧ ⋯ ∧ e i k ∣ 1 ≤ i 1 < i 2 < ⋯ < i k ≤ n } {\displaystyle \{e_{i_{1}}\wedge e_{i_{2}}\wedge \cdots \wedge e_{i_{k}}\mid 1\leq i_{1}<i_{2}<\cdots
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基底と次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 00:46 UTC 版)
詳細は「基底」および「次元」を参照 基底は簡明な方法でベクトル空間の構造を明らかにする。基底とは、適当な添字集合で添字付けられたベクトルの(有限または無限)集合 B = {vi}i ∈ I であって、それが全体空間を張るもののうちで極小となるものを言う。この条件は、任意のベクトル v が、基底元の有限線型結合 v = a 1 v i 1 + a 2 v i 2 + ⋯ + a n v i n {\displaystyle v=a_{1}\mathbf {v} _{i_{1}}+a_{2}\mathbf {v} _{i_{2}}+\cdots +a_{n}\mathbf {v} _{i_{n}}} (ak がスカラーで vik が基底 B の元 (k = 1, ..., n))として表されることを意味し、また極小性は B が線型独立性を持つようにするためのものである。ここでベクトルの集合が線型独立であるというのは、その何れの元も残りの元の線型結合として表されることがないときに言い、これはまた方程式 a 1 v i 1 + a 2 v i 2 + ⋯ + a n v i n = 0 {\displaystyle a_{1}\mathbf {v} _{i_{1}}+a_{2}\mathbf {v} _{i_{2}}+\cdots +a_{n}\mathbf {v} _{i_{n}}=0} が満たされるのが、全てのスカラー a1, ..., an が零に等しい場合に限ると言っても同じことである。基底の線型独立性は、V の任意のベクトルが基底ベクトルによる表示(そのような表示ができることは基底が全体空間 V を張ることから保証されている)が一意であることを保証する。このことは、基底ベクトルを R3 における基本ベクトル x, y, z や高次元の場合の同様の対象を一般化するものと見ることによって、ベクトル空間の観点での座標付けとして述べることができる。 基本ベクトル e1 = (1, 0, ..., 0) e2 = (0, 1, 0, ..., 0), ..., en = (0, 0, ..., 0, 1) は Fn の標準基底と呼ばれる基底を成す。これは任意のベクトル (x1, x2, ..., xn) がこれらのベクトルの線型結合として一意的に (x1, x2, ..., xn) = x1(1, 0, ..., 0) + x2(0, 1, 0, ..., 0) + ... + xn(0, ..., 0, 1) = x1e1 + x2e2 + ... + xnen と表されることによる。 任意のベクトル空間が基底を持つことが、ツォルンの補題から従う。従って、ツェルメロ・フレンケル集合論の公理が与えられていれば、任意のベクトル空間における基底の存在性は選択公理と同値になる。また選択公理よりも弱い単項フィルター補題から、与えられた一つのベクトル空間 V において任意の基底が同じ数の元(あるいは濃度)を持つことが示され(ベクトル空間の次元定理)、その濃度をベクトル空間 V の次元 dim V と呼ぶ。有限個のベクトルで張られる空間の場合であれば、上記の主張は集合論的な基礎付けを抜きにしても示せる。 数ベクトル空間 Fn は、すでに示した基底によってその次元が n であることがわかる。多項式環 F[x](上述)の次元は可算無限(基底の一つは 1, x, x2, … で与えられる)であり、ある(有界または非有界な)区間上の函数全体の成す空間など、もっと一般の函数空間の次元は当然無限大になる。現れる係数に対して適当な正則性条件を課すものとして、斉次常微分方程式の解空間の次元はその方程式の階数に等しい。例えば、上で述べた方程式の解空間は e−x と xe−x で生成され、これら二つの函数は R 上線型独立であるから、この空間の次元は 2 で、方程式の階数 2 と一致する。 有理数体 Q 上の拡大体 Q(α) の次元は α に依存して決まる。α が有理数係数の代数方程式 qnαn + qn − 1αn − 1 + ... + q0 = 0 を満足する、すなわち α が代数的数であるとき、次元は有限である。より正確には、その次元は α を根に持つ最小多項式の次数に等しい。例えば、複素数体 C は実二次元のベクトル空間で、1 と虚数単位 i で生成される。後者は二次の方程式 i2 + 1 = 0 を満足するから、このことからも C が二次元 R-ベクトル空間であることが言える(また、任意の体がそうだが、C 自身の上のベクトル空間として C は一次元である)。他方、α が代数的でないならば、Q(α) の Q 上の次元は無限大である。例えば α = π とすれば、π を根とする代数方程式は存在しない(別な言い方をすれば、π は超越的である)。
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基底と次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 19:43 UTC 版)
V の K 上の次元が n であり {e1, …, en} が (V, Q) の直交基底(英語版)であれば、Cℓ(V, Q) は K 上自由で基底(の 1 つ)は { e i 1 e i 2 ⋯ e i k ∣ 1 ≤ i 1 < i 2 < ⋯ < i k ≤ n and 0 ≤ k ≤ n } {\displaystyle \{e_{i_{1}}e_{i_{2}}\cdots e_{i_{k}}\mid 1\leq i_{1}<i_{2}<\cdots <i_{k}\leq n{\text{ and }}0\leq k\leq n\}} . 空積 (k = 0) は乗法単位元として定義される。k の各値に対して n C k 個の基底元が存在し、したがってクリフォード代数の総次元は dim C ℓ ( V , Q ) = ∑ k = 0 n ( n k ) = 2 n . {\displaystyle \dim C\ell (V,Q)=\sum _{k=0}^{n}{\begin{pmatrix}n\\k\end{pmatrix}}=2^{n}.} V は二次形式を伴っているので、V の privileged 基底の集合が存在する: 直交基底である。直交基底(英語版) は ⟨ e i , e j ⟩ = 0 {\displaystyle \langle e_{i},e_{j}\rangle =0} for i ≠ j {\displaystyle i\neq j} , and ⟨ e i , e i ⟩ = Q ( e i ) {\displaystyle \langle e_{i},e_{i}\rangle =Q(e_{i})\,} であるような基底である。ただし ⟨-, -⟩ は Q に伴う対称双線型形式である。基本クリフォード関係式は直交基底に対して e i e j = − e j e i for i ≠ j , and e i 2 = Q ( e i ) {\displaystyle e_{i}e_{j}=-e_{j}e_{i}{\text{ for }}i\neq j,{\text{ and }}e_{i}^{2}=Q(e_{i})\,} であることを意味している。これによって直交基底ベクトルの扱いが極めてシンプルになる。V の相異なる直交基底ベクトルの積 e i 1 e i 2 ⋯ e i k {\displaystyle e_{i_{1}}e_{i_{2}}\cdots e_{i_{k}}} が与えられると、標準の順序にするために必要な二元ごとの入れ替えの数によって定まる全体としての符号(すなわち順序よくする置換の符号)も含めた意味で標準の順序にすることができる。
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