地元での反応
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「true tears (アニメ)」の記事における「地元での反応」の解説
富山県内の制作会社が担当し、かつ地元が舞台でありながら地元地上波テレビ局では放送されないという形で開始された当作品であるが、アニメの舞台に選ばれることが少ない富山県内で徐々に注目を集める。 まず、地元メディアの取材がきっかけになった。フジテレビ系列である富山テレビ(BBT)の『BBTスーパーニュース』2008年2月21日分で、西村監督へのインタビューや作中に登場するショッピングモールなどのモデルとの対比を取り上げるなど本作を紹介する特集が放送された。また地元紙の北日本新聞で紹介されたり、南砺市の公式サイトで特集が組まれる といった広がりを見せた。また、地元選出の県会議員などの働きかけ もあり、富山テレビが1クール遅れの2008年4月から南砺市などの地元企業をスポンサーに加えて放送し、むぎや祭前の2008年9月中旬には南砺市・砺波市・小矢部市をエリアとするとなみ衛星通信テレビをはじめ富山県内のケーブルテレビ局でも集中放送された。 舞台となり制作スタジオのある南砺市の城端地区では観光に取り入れ、2008年4月の城端しだれ桜まつりでの催事としてパネル展示や作中に登場する今川焼を再現した「あいちゃん焼」などの関連商品販売が行われた。なお、パネル展示は桜祭り後に北陸銀行城端支店内でも4月末まで行われた。また、2008年4月に城端商工会から発行された観光パンフレットでは、「城端を舞台に描かれた青春恋愛アニメ」として、この作品が紹介されているほか、西村監督による城端の印象を綴ったコラムが掲載されている。 JR西日本城端線城端駅の一角には記帳ノートが置かれ、ポスターなどが張られている。駅に設置されている城端観光協会窓口では2008年春に、作品のヒロイン3名が登場する南砺市の観光ポスター(番宣ポスターとは異なるデザイン)が販売され、城端地区の観光施設「じょうはな織館」では2008年の城端むぎや祭に併せて作品をあしらったクリアファイルが発売、同年末には観光ポスターのデザインをあしらった地元商店会のポイントカードが限定発行されるなどした。 2009年7月5日には、南砺市城端伝統芸能会館『じょうはな座』にて「来城記念ファンイベント」が開催され、田中幹夫南砺市長も出席したほか、出演声優やスタッフなど9人が南砺市観光大使に任命された。 2010年、城端地区・西上町恵友会の有志により「麦端踊り」が再現され、2月の「つごもり大市」で初披露、4月にはアニメで「麦端踊り」の練習場のモデルとなった「善徳寺会館」で講習会、「城端別院善徳寺」本堂で、さらに9月の城端むぎや祭でも踊りが披露された。7月、主人公4人が南砺市に特別住民登録され、特別住民票の発行が開始された。また登録式にあわせ、4人が登場する同年の「城端むぎや祭」ポスターが発表された。このポスターについては先行発売分は期間終了を待たず完売、むぎや祭当日発売分も各日午前中には予定数の整理券が配布終了となるなど人気を博した。12月には、城端でファン主催のイベントも開催され、翌2011年5月の曳山祭でもファン主催のパネル展示と「あいちゃん焼」の販売などが行われている。 城端観光協会によると今までは年配の観光客が中心であったが、これらアニメの影響により若い観光客が増えたという。さらに放送終了後もブームは衰えることなく、2008年9月の祭りでは観光客が殺到したとのこと。また観光協会職員はこのアニメをきっかけに何度も城端を訪れて欲しいとコメントしている。 2009年にピーエーワークスも参加して制作された富山観光アニメプロジェクトは、本作の「聖地巡礼」により富山県を訪れる若い観光客が増加したことがきっかけであると報じられている。 2011年現在もなおファンによる「聖地巡礼」が後を絶たず、こうしたアニメや漫画の聖地巡礼を観光資源のひとつと捉え地域振興に繋げる「オタクツーリズム」の実践例として「らき☆すた」の埼玉県春日部市・久喜市・幸手市などと並び称されることがある。 このように当作品の放送がきっかけで、ピーエーワークス元請制作テレビアニメは富山県内の民放テレビ放送局で放送されるようになっている。また、富山県広報の2011年6月号で同社の堀川社長が紹介されるなど、県内での認知度も大きく上がることとなった。
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