圓丈は何故語ったかとは? わかりやすく解説

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圓丈は何故語ったか

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 01:26 UTC 版)

御乱心 落語協会分裂と、円生とその弟子たち」の記事における「圓丈は何故語ったか」の解説

1980年代半ば出版界は、芸能人著名人による業界内幕暴露本ブームであった。この本もそれに該(あた)るものではあるが、その手読者興味惹くような身の下話などはなく、当時既にほぼ忘れ去られていた圓生による落語協会分裂騒動書いたのである著者によれば、それは執念であったという。 著者である圓丈は、1978年昭和53年)の分裂騒動から翌年圓生死去当時はその渦中いながら無名であった。しかし、落語協会復帰後は漫才ブーム足がかり色物新作落語家として頭角現し発刊当時1986年昭和61年)には、雑誌連載テレビ番組レギュラーを持つなど落語家として認知はともかく、芸人としての認知ある程度世間から得ていた。一方、圓丈が本書のなかで激しく糾弾している圓楽前述1978年昭和53年)には既に落語界代表する人物ひとりとして認知されており、この1986年昭和61年当時分裂騒動があったにもかかわらず、『笑点』の司会者として知名度高く世間からの評価下がっていたわけではない圓生起こした落語協会分裂騒動から圓生一門落語協会離脱において、 圓楽が自らの野心のために師匠圓生その方向に仕向けて担いだにも関わらず、それを反省すると無く、さらに圓生圓生一門見捨てたこと。 目的達成のために様々な策を弄して同じ圓生一門の中で確執生じさせ、結果不仲にしてしまったこと。 また圓生没後圓生夫人確執起こしたこと。 等として指弾している。 落語協会という閉鎖的な組織中に於いて右往左往しつつも嘘を弄した泣き出したりする人間達素顔は、私怨籠っているゆえか迫真描写なされている。特に三遊亭圓楽人物構成語り口観察微細にわたり、立川談志テレビで売れたのを批判していたのが、自分テレビで売れるようになる前言覆したり、落語協会脱退に関して慎重論唱えた圓丈を敗北主義者と罵り反論を許さなかったり、三遊協会立ち上げ失敗した時も、寄席なんか出なくても地方回れ仕事いくらでもあると圓生と語るなど、無節操かつ傲慢責任転嫁ばかりしている人物として描かれている。 圓丈は本書において圓楽人格厳しく批判する他、師圓生に対しても、圓楽重用するあまり他の弟子との不和長年気が付かなかった不明や、圓楽以外の弟子全般信頼せず、自芸を至高とするあまり弟子長所伸ばす度量広さ欠け落語指導者としての資質にも問題多々あったことを赤裸々批判し結果として250年にわたり柳派落語界勢力競った三遊派本流潰したことを決し許さない結んでいる。なお、圓丈自身圓生に特別目をかけられていたことで知られており、圓丈もそれは重々承知で恩に感じている上で「それでも許せない」と綴っている。 兄弟子圓窓に対しても、圓楽追従して他の弟弟子不実な態度取ったことを暴露している。一方、圓弥だけは唯一誠実で信頼できる兄弟子だったと記している。 元々圓丈は、圓弥、旭生(後の円龍と共に落語協会残留するつもりであったが、その決心圓生告げた途端恩知らず義理知らず圓生夫妻激しく罵られ無理やり翻意させられたため、この時から圓生を師と思う心死んでしまったと述べている。また圓生一門落語協会脱会した際「全員一致脱会決意団結誓い合った」と新聞書かれていたのを読んで新聞記者誰一人としてまともな取材をせずに記事にしたと憤り表している。 その後、圓丈は文庫化の際に加筆されたあとがきにおいて、前述翻意させられた際のトラウマから「圓生恐怖症になったとし、この本を書いたのはそれから抜け出すためであった述べている。圓生違った目で見つめなおした結果今は長所短所持ち合わせ一人としての師・圓生のことを「大好き」であり「尊敬している」という。

※この「圓丈は何故語ったか」の解説は、「御乱心 落語協会分裂と、円生とその弟子たち」の解説の一部です。
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